喪服

喪服も洋装が主流となりそう

長らく営業を続けているお店には必ず「定番商品」なる物があります。

貸衣装業の当店にとっての定番商品のひとつに「喪服」があります。
女性用の和装喪服、洋装喪服、そして男性用の礼服(黒のシングル・ダブル)がそれに当たります。

この3つの喪服の中で、創業以来最も利用されてきたのは女性用の和装喪服、つまり全身黒の和装です。2020-06-24 (2)

15年ほど前までは一件の葬儀につき2~3着出たものですが、最近では喪主、または喪主の奥様のみの着用が多かったんです。それでも安定的に利用されてきた当店の優秀な定番商品でした。


しかしこの春からの新型コロナウィルス感染拡大に伴い、葬儀はほぼ100%というくらい「家族葬」となり、その規模は縮小されています。そして和装喪服もそれ以来、ほぼ利用されなくなっており、現在も同様の状況が続いています。もはや定番商品ではなくなりました。

これまでの葬儀は喪主側としては「誰が来るか、どのくらいの人数が来るかわからない」ものでしたので、そのお迎えやおもてなしも踏まえ、喪服もしっかりとした第一礼装、つまり和装喪服が基本というか、正しい選択でした。
しかし少人数の家族葬、いわば親族だけの葬儀となれば衣裳に気を使う必要性はなくなります。
そのため、葬儀件数に増減はないものの、和装喪服の需要はほぼ無くなったのだろうと推測しています。

ここ数ヶ月、新聞のお悔やみ欄を見るとその全てに『家族葬』『感染防止のためご会葬をご辞退申し上げます」との文言が記されています。多分この流れ(少人数葬、家族葬)の流れはワクチンが流通し、ウィルス感染のリスクがなくなっても続くと予想しています。つまり以前のような規模では行われないということです。

しかし何かが変われば、それに呼応するように変化をもたらすのも事実。

和装喪服の需要がほぼ無くなったのと同時に、当店では洋装喪服の需要が反比例的に高まっています。
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実際、めちゃめちゃお客様が増えています。
ちなみに当店ではサイズは7号から19号までと幅広く取り揃えており、デザインもシンプルなものが多い為、どの年代の方にも安心してご着用頂けることと思います。

さてこの洋装喪服は和装喪服と比べ、いくつかメリットがあります。

まず第一に「着付けが不要」であること。
ま、あたり前と言えば当たり前なんですが、和装は着付けが不可欠で自ずと「着付け料」が必要になってくることから考えると費用も抑えることが出来ます。同時に準備時間の短縮にもなり、いろいろと便利な喪服なんです。

そして第二に「動きやすい」ことが挙げられます。
和装は体に合わせての着付けとなるため、「着ている」というより「着物を巻かれている」という感覚の方が近いかもしれません。お着付け次第ではそれが「苦しい」や「キツイ」となったりすることもあります。
また履きなれない草履でもあるため、全体的に動きづらさを感じてしまうこともあります。
洋装の場合、基本的にはワンピース風なので普段の洋服に近いため、動きに制限を感じることはほとんどないと思われます。


もちろん和装喪服にもそれだけの価値と見た目の重厚感、正当性があるので比較することはナンセンスなのかもしれませんけどね。

いずれにしても現在のような状況下、そして今後も洋装喪服の方がより選ばれやすい衣裳なのかもしれません。

当店ではご試着いただき、デザインやサイズをご確認していただいた上でレンタルして頂けますし、ご来店当日にお渡しも可能です。葬儀だけでなく、四十九日・一周忌などの法要でもご利用下さる方も多いですので、何かの時はお気軽にお問い合わせ下さい。男性の礼服も取り扱っております。

レンタル喪服 ご自宅へお届けいたします

当店は慶弔衣裳のレンタルを行っており、告別式にご着用される喪服も取り扱っております。

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レンタル価格は12,000・15,000・18,000円の3つをご用意し、サイズはM・L・LLの3サイズ、夏物もご用意しております。

このレンタル価格は着付け小物、草履・バッグも含まれたセット価格となっており、お客様にご用意して頂くものは【肌襦袢】【裾除け】【足袋】のみです。※肌襦袢・裾除け。足袋の販売、及びレンタルも行っております。

基本的に衣裳レンタルの場合はご来店でのご試着をして頂いてのご利用となりますが、喪服の場合は柄など一切ないのでサイズさえ明確であれば問題ありません。つまりご試着は不要ということになります。

また葬儀を控えたご遺族の方々は手配や準備などでご自宅を離れられない場合が多いですよね。

この二つのことを踏まえて、当店は喪服のご自宅へのお届けを開始いたします。
日にちとご都合の良いお時間に可能な限り合わせてお伺いさせて頂きます。もちろんご利用後はお引取りにも伺います。

【喪服お届け可能地域】
■宇都宮・上三川・壬生
※その他の地域のお住まいの方は応相談


ご注文の際は【お名前】【ご住所】【お電話番号】【サイズ】等をお知らせ下さい。
なお、男性礼服・女性洋装礼服はサイズが細分化されているため、ご対応しておりませんので予めご了承下さい。

レンタル喪服お届けをご希望の方はこちらまでご連絡下さい。

ブライダルファッション楓 abito(アビート)
☎028-655-0975

お葬式で着用する各種喪服のレンタルも行っています

「貸衣装」

この言葉を見ると多くの方がお祝いの衣装というイメージを浮かべると思いますが、そうとは限りません。もちろん貸衣装の殆んどは七五三、成人式、結婚式などのおめでたい衣装ではあります。しかし当店においてはお葬式の時にご着用される様々な喪服も貸衣装のラインナップに含まれています。

貸衣装をされている多くのお店、会社さんは喪服を扱っていても多くの場合はウェブサイト等に掲載することはありません。その理由はおめでたい衣装が大部分を占める中で、お祝い事とは相反する喪服を掲載することがある意味「負」になりかねないと思っているのかもしれません。確かに中には「喪服を掲載しているようなお店ではお祝いの衣装は借りたくない」と思われる方もいらっしゃるのでわからないこともありません。


しかし自分に置き変えて見たらどうでしょう?

お葬式は突然やってくるものです。心の準備だってできていないにもかかわらず、予告なしでやってくるものです。
しかもお祝い事とは全く違って、準備期間も少なく、ただただ流れに任せてしまうことも少なくありません。そんな中、ふと気がつくんです。「喪服どうしよう?」と。

ご自分でお持ちであってもサイズが変わっていたり、どこにしまったかわからないこともあります。
でも是が非でも喪服を用意しなくてはならない場合、やはりレンタルを真っ先に考えると思うんです。でもネットで検索してもどこの貸衣裳店にも掲載してないと不安しかないですよね。

やはり仕事の根源である「人の為に役立つ」「不安を取り除く」といった観点から考えれば、貸衣裳を名乗るからには喪服も堂々とウェブサイトに掲載すべきだと思うんです。これで助かる人もいるわけですからね。当然、当店もウェブサイトに堂々と喪服を掲載しています。

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喪服(和装、男性礼服、女性礼服)をネットに掲載してから既に3年以上の月日が経ちました。
最初は全く反応がありませんでしたが、徐々に皆さんに検索されるようになり、今では本当に多くの方にご利用いただいています。宇都宮周辺にお住まいの方はもちろんですが、意外に多いのが県外からお葬式で来県された方。

喪服を持ってくるのを忘れてしまったり、荷物になるので持ってこなかった方、そもそも喪服のことを忘れてしまっていた方など様々ですが、見知らぬ土地で喪服を用意するのは大変困難なものです。そんな時、ネットで検索して見つけることが出来れば心強いですし、安心しますよね。不便を便利に、そしていざという時に頼りになる存在になりたいと当店は考えています。


喪服は考えようによっては「不幸な衣装」と思われがちです。
確かに身近で大切な方が亡くなった際に着用する衣装ですから、おめでたいものではありません。しかし個人にとって、そしてご家族にとっては大切な儀式ですし、欠かせない衣装でもあるんです。

黒の和装の喪服は既婚女性の黒留袖、そして未婚女性の中振袖と同様に和服の中で最も格式のある衣装です。
そういった特別で格式高い衣装を着用し、見送ることが故人に対しての最大の礼儀でもあると言えます。この意味でも喪服は人生において欠かせない衣装ではないでしょうか?単に「不幸を象徴する衣装」とは言い切ることは出来ません。

だから当店は喪服を取り扱い、お貸し出しすること、そしてウェブサイトに掲載することに対しては微塵も抵抗はありません。

私達abitoは衣装を通して、お客様の人生に携わることが仕事だと考えているから当然ですけどね。