私たち人間は感情がある・・・正確に言えば「感情を表情や言葉で表現することのできる」動物です。
犬やネコにだって感情がありますが、それは飼い主が汲み取るからこそわかるもの。こう考えると「笑う」という人間独自の感情表現は私達にとっては当たり前のことですが凄いことなんですよね。
「笑う」ということは嬉しかったり、楽しかったりすること。もちろん呆れた時の半笑い、ごまかしの愛想笑いなんてのもありますが・・・。
さて人生を長く過ごせば過ごすほど喜びと悲しみの割合が変化します。よく人生は「喜び6割、悲しみ4割」なんて言われますが、今振り返ってみると子どもの頃は喜びはもっと多かったような気がしますし、今となっては悲しみの方が割合が多いのかなとも思います。だいたいトータルするとその割合になるのかもしれません。
でも誰だって喜びの割合を7割、8割、あわよくば10割にしたいものです。しかし現実はそうなることを許しませんし、実感としては「6割無くね?」と感じる方が多いのではないでしょうか?人間は都合の良い生きものですから、嬉しいことが続けば「人生楽しい」となるでしょうし、ちょっと嫌なことが続くと「なんで私だけ・・・」と思いがちです。
そこで私個人的にはこう考えるようになりました。
「楽しい」「嬉しい」と思う時はこれまで以上にもっと思いっきり楽しんで、喜ぼうと。簡単に言えば感じた喜びを3割り増しで喜ぼうとすることです。
私は今頃気付きましたが、こう言うことってずっと遥か昔から人間は本能的に行なってきたのかなと思います。
世界には様々な地域があり、独自の文化や風習が生まれ、そして今でも受け継がれています。けれども人生の最大の喜び事である「結婚」を祝う文化って形は違ってもどの時代、どの地域にもありますよね。これってやっぱり結婚という喜びを最大限に喜ぼうとする人間の持つ本能があるからこそで、時代や文化、風習、民族、宗教を超越しているんだと感じます。
また結婚式と真逆のお葬式も同様です。こちらもあらゆる物を超越し、やはり人間の本能として根付いている訳です。
人生には様々な出来事があります。
この世の春とさえ思う出来事もあれば、もう二度と立ち直れないと感じる辛い出来事も。しかし日常は平々凡々と過ごすことが多く、意識した喜びや悲しみを感じることは少ないのですが、そんな中にも多少は交錯しているんでしょうね。
日本においては現在結婚式を挙げる割合が減少し続けています。
これには様々な理由がありますが、先程書いたような「3割増しで喜ぶ」という人間の本能が低下したわけではありません。経済的な理由、ライフスタイルの変化、結婚式ビジネスへの抵抗感が挙げない理由の殆んどです。この時代を同じく生きる者として納得できますし、ウェディングに携る人間としては寂しく感じると共に大いに反省すべきとも思います。
それでも人間が生まれながらにもつ「3割り増しで喜ぶ」という本能を無くして欲しくはありません。
結婚式って結婚式場でなければならない訳ではありません
ドレスやタキシードを必ず着なくてはならないわけではありません
多額の費用をかけなくてもいいんです
一番大切なことはあなたの結婚をお相手や家族、友人、お世話になった方々と心から喜ぶこと。もちろん3割増し、いや5割増し、出来れば2倍3倍で。
そこには決まりごとは一切無く、あなたが望む形でやるだけでいいんです。場所は自宅でも公園でもキャンプ場でも良いですし、料理はBBQでも手作りでもそれぞれの持ち寄りでもいいんです。とにかく結婚の喜びを周りの方々と大いに喜び、喜んでも貰い、一緒に時間を過ごし、思い出を共有することが何より大切なんだと思います。
人生の岐路に立たされた時
悲しくてどうしようもない時
ふと人生を振り返った時
この日の思い出があなたの人生の喜びの割合を多く感じさせてくれるに違いありません。
繰り返しになりますが、結婚を喜ぶ人間の本能は生まれついてのものです。人生はほぼ本能のままに生きることは許されませんが、結婚だけは許されるものです。ですからどんな形でも奇想天外でも結婚をおおいにに楽しみ、喜ぶ時間を作って欲しいです。
本音を言えば、出来ることならそんな時間のお手伝いをしたいと思っていますけどね。