知っておくとお得な情報

お持ち込み衣裳で忘れがちな和装小物

写真撮影や七五三等において、ご自分のお着物をお持ち込みされる方も少なくありません。

ご存知の通り、お着物をご着用されるには様々な和装小物が必要となります。

お着物の他、「長襦袢」「帯」「草履」「腰ひも」「伊達締め」「コーリンベルト」・・・・いろいろあるんですよね。お着物に造詣が深い方であれば問題はないのですが、全ての方がそうとは限りません。そりゃそうですよね、人生において数回しか着用しないわけですから、詳しくなくて当然です。

そのため、当店ではお着物をお持込頂く場合は事前にお預かりするようにしています。

その際に一緒に何があって、何が足りないかを確認させて頂いております。


基本的には全て揃っている事が殆んどですが、もちろん「何か」が足りないこともあります。その中で多いのが「重ね衿」・・・別名
「伊達衿」とも言いますが、お着物の衿にとりつける色のついた縦長の布です。

ちなみに重ね衿を必要とするお着物は「訪問着」「付下げ」「振袖」「二尺袖」などです。黒留袖、色留袖には必要はありません。

line_oa_chat_231008_135105こちらが重ね衿です。

line_oa_chat_231008_135107様々な色があるんです。

line_oa_chat_231008_135108こちらは紫の重ね衿を付けた二尺袖です。

お着物の色や柄、半衿などとの色合いを考慮し、重ね衿の色は決まります(選びます)。
特に決まりや法則はありませんが、何となく「こういう感じなら赤」という経験に則って選ぶことが多いですね、当店の場合は。要は最後は感覚みたいなものです。

こちらの重ね衿を忘れがちなんですね。
もちろん付けずにお着付けする事も出来ますが、有るか無いかで華やかさが違ってきますし、付けると衿元がハッキリします。


もし忘れた場合、無い場合、当店ではお貸し出ししていますのでご安心下さい。いろんな色を取り揃えておりますので、必ず合う伊達衿が見つける事が出来ます。


ではどうしたら忘れないように出来るのか?ですが、もっとも良い方法はお着物をおしまいになる際にお着物と別に保管するのではなく、一緒に保管することです。他の小物と一緒にしてしまうと、ぐちゃぐちゃになってシワになったりしますし、見つけにくいですからね。

すでに七五三シーズンに入り、お着物をご着用されるお母様も多いことでしょう。直近になってからお召しになるお着物を準備するのではなく、虫干しも兼ねて早めに準備される事をお進めします。何事も「準備八割」ですからね。

草履の「底」が剥がれた場合の対処法

ここ最近は成人式でお母様の振袖をご着用される方が増えています。

そうなると帯や草履なども殆どの場合がお母様の物を使用することになります。恐らく購入されてから四半世紀以上経っていると推測出来ますので、着用(使用)前に汚れ、シワ、染み、破損などをチェックする必要があります。

その中でも草履のチェックは必要不可欠です。

経年劣化により草履の底が剥がれやすくなっており、最悪の場合は成人式の真っ只中に剥がれてしまい、歩くのが困難になることもあります。そんなことにならぬよう、事前にチェックしておきましょう。

【草履の底とは?】
無題

おわかりだとは思いますが、念のため。

別角度。
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この部分が意外と剥がれやすいんです。

こうなってしまうことがあります。
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見え辛いと思いますが、わずかですがすき間ができています。
こうなると剥がれの前兆で、いつ広がっても不思議ではありません。画象は横ですが、つま先だとかなりヤバイです。草履のご使用前に剥がれやすくなっている部分はないか確認しておくことはとても大切ですよ!

【剥がれの原因】
様々な要因がありますが、下記のようなことが考えられます。
①系年劣化
②保管場所(エアコンの風が直接当たっているなど)
③履き方
④保管状態

①は致し方ありません。
草履の底は強力な接着剤で貼り付けているのですが、経年と共に粘着力も弱りますからね。②に関してはきちんと箱に入れ、直接日の当たらない場所で保管すると良いでしょう。
③については普段のシューズのような歩き方をしてしまいがちだと、底に不可がかかりすぎてしまうからです。④は使用後は濡れたままでしまうのではなく、しっかりと日陰干し、草履の状態を確認しておくべきだと思います。

【対処方】
それでは底が剥がれたしまったり、剥がれやすい状態の場合にどうすべきなのでしょう。

①草履屋さんで修理してもらう
②履かない
③捨てる
④別を探す
⑤新しいのを購入

不安がある方は②~⑤を選択肢、安心して履ける草履を準備してはいかがでしょう?
「お母様から受け継いだ草履をどうしても履きたい」「思い入れのある草履だから何とかしたい」と思う方の選択肢は一択の①ですね。
草履屋さんに持ち込み、修理をしてもらえば直ります(状態による)。
費用は2~3千円で一週間は見ておきたいですね。
当店の草履もお願いすることがありますが、想像以上にしっかりと直してくださるので安心してお貸し出しできています。

お母様から譲り受けた草履は同じく譲り受けた振袖に合わせて購入されたものですから、その相性は抜群です。そして数十年以上に渡り、大切にしてきた思い入れのある品ですから今後も長く使っていきたいものですよね。

捨てるのも、新しく購入するのも簡単ですが、直すことでさらに愛着が湧くこともあります。

お伝えしたい事は「直す」という選択肢もあるということです。大切なものを大切に受け継ぎ、大切に次世代に渡すことって素敵ですからね。

「写真」または「データ」が含まれているかは確認すべき

振袖や七五三のプランの中身や料金はお店によって違いがあります。

今回お伝えしたい事は「中身」のこと。


例えば当店の振袖プランの場合。
含まれる内容は【衣裳(振袖)】【お着付け】【ヘアメイク】【髪飾り】【撮影】【写真(プランによってはデータ)】となっておりますが、あるお店では【衣裳(振袖)】【お着付け】【ヘアメイク】【撮影】となっている場合があります。

そう、【髪飾り】【写真(データ)】が含まれていないことがあるんです。
特に写真が含まれていない場合が多く、小さく「写真は別途」と表記されているんですよね。一般の方からすれば【撮影】が含まれているのであれば、その中に写真やデータもセットだろうと考えてしまうはずです。
撮影を希望するということはつまりは写真やデータを手にすることが目的であるにもかかわらず、それがプランに含めないのはビジネステクニックと言えばそうなんでしょうけどちょっと違う気がしませんか?

飲食で言えばテーブル席、材料、調理、テーブルセットはプランに含まれるけど、料理を食べるのは別料金という感じでしょうか。

そういったこともあるので気になるプランを見つけたとしたら、まずは中身を確認することが何より大切だと思います。表記されたプラン価格で予算立てしても、実際は追加料金が必要になってしまい、結局は予算オーバーになってしまいますからね。

どうぞお気をつけください!

abitoの最新情報は【INFORMATION】でcheck check !

当店Wedding Dress abitoの最新情報は主に「ブログ」と「INFORMATION(ウェブサイトトップ内)」で発信しています。

一応使い分けているんです。
INFORMATIONでは正式かつ、公式の最新情報ですが、ブログで発信したものの中には時折先走ってしまった情報もあったりするので可能であればINFORMATIONでチェックチェック!して頂きたいです。ブログは表現の自由度が高いため、情報よりも「想い」が強く反映してしまいがちですからね。

さて本日令和3年1月11日、皆さんにチェックして頂きたいINFORMATIONを更新致しました。

PCだとこんな感じに・・・2021-01-11
スマホだとこうなっています。

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PC、スマホ共にabitoのウェブサイトトップページを下にスクロールしていくと、そのうち出てきますからね(笑)。


画象を見てお気づきになったと思いますが、最新情報の殆んど(一番下だけ不要ですが・・・)がフォトプランに関するものです。
昨年から続くコロナ渦において、大切な節目を迎える方々の選択肢としてフォト撮影は欠かせない存在となりました。たくさんの理由がありますが、いくつか挙げるとするれば「お手頃な費用」「手続きの気軽さ」「選択の自由度」などでしょうか。

現在の状況下において、多くの方々が集まってのイベントは憚られる物となってしまっています。
ならば当事者のみで完結でき、なおかつイベントに負けず劣らずの思い出づくりとしてフォト撮影をご要望される方々は後を絶ちません。当店としても最も得意する分野でお客さまをサポートし、お喜び頂けるわけですから力の入れようも違います。

ただこれまで当店は「和装ロケーションフォト」においては多大なるご支持を頂いた訳ですが、今年からは「ドレスフォト」をはじめ、INFORMATIONでも発信している「卒業袴フォト」など様々な取り組みを開始しています。

卒業袴フォト
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お着物ファミリーフォト
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中禅寺湖ドレスフォト
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衣裳はもちろんのこと、撮影、お支度、特別な時間と場所をご提案、ご提供し、最高の思い出をお客さまと共に作りあげて行くことが今年からの、そして今後の当店のミッションです。


結婚、成人、卒業などの大切な節目を間近にお控えの方々で「素敵な思い出を残したい!」と思いはじめたら、まずはabitoのINFORMATIONを一度チェックしてみてください。もしかしたらあなたの潜在意識の中でお求めになっていたことと重なるものがあるかも知れませんからね。

Wedding Dress abitoの公式ウェブサイトはこちらから
フォトウェディング・前撮り専門サイトはこちらから

 

宇都宮の人気観光スポット 若竹の杜

みなさん、宇都宮にある「若竹の杜」ってご存知ですか?

abitoはロケーション撮影のロケ地として、長きに渡り仲良くさせて頂いている場所なのですが別名「若山農場」(どっちがメインの名称かよくわかっていないのですが・・・)と呼ばれてもいます。

とにかくドーンと竹林が広がっており、足を一歩踏み入れるとそこは別世界!
とにかく360度どこをみても美しい竹林で、こちらが宇都宮であることを忘れてしまうほどです。こちらで初めて撮影をさせて頂いたのはもう8年も前。その頃は観光客などいなかったですし、ただただ竹林が広がっているのみでした。

しかし今は違います。
先日もこちらで和装ロケーション撮影をさせて頂いたのですが、観光の方が次から次へとお越しになっていました。お客さんの年齢層も幅広く、若いカップルはもちろんのこと、ご家族連れ、老夫婦など様々でした。

abitoではこちらでこんな撮影をさせて頂いています。

振袖の撮影
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一番多いのは婚礼和装の撮影
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そして七五三の撮影
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そうなんです、こちら若竹の杜さんの竹林はお着物との相性が抜群です。
不思議なんですよね。
振袖だとおしゃれに、そして凛とした雰囲気になりますし、婚礼和装だと和の情緒が溢れ出てきますし、五歳の男の子だととってもかっこいい撮影になったりと変幻自在な感じです。

以前は本当に竹林だけでしたが、今は全く違います。
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このような竹で作られた大きなオブジェが所々にあったり、ライトアップ用の設備があったり(とっても幻想的な時間を過ごせます)・・・。そしてまた竹製の大きなブランコがいつの間にか設置されていました。お子様はもちろんのこと、カップルにも楽しんで頂けることでしょう。
広大な敷地ですが、新しいトイレも配置されていたのでお腹が緊急事態に陥っても安心ですね♡

そして今回、何よりも驚いたのは8年もお付き合いさせて頂いているのもかかわらず、全く知らなかった場所があったことです。
そこには大木が一本だけ、まるで神木の様にそびえ立っている場所です。もちろん周りは竹林ですので、大げさかもしれませんが神聖なエリアのように私は感じました。
撮影にも最高のスポットだと思いますし、もちろんその日はばっちりそこで撮影致しました。

改めて若竹の杜さんの魅力を再確認でき、続々と観光の方がお越しになるのも納得です。

これまでもこちらでは人気の映画やドラマ、そしてアーティストのMVのロケ地としての実績が豊富でしたが、一般の方にも開放され、さらに人気のスポットとして多くの方がお越しになるでしょう。
確かに観光の方はめっちゃ多いですが、これだけの広大な敷地を誇るので「密接」「密集」「密閉」といういわゆる三密とは全くの無縁ですので、安心して非日常の世界を体感し、お楽しみ頂けると思います。

私が思うに、これだけの人気を誇るのは「竹林」という全国でも希少なコンテンツだからこそだとは思いますが、それ以上にオーナーご夫婦の人間性が素晴らしいからに違いありません。そのホスピタリティと頼りがいのあるオシャレなオーナー様、そしていつもニコニコかわいらしい奥様があってこそなんですね。
もちろんスタッフの方々も素敵な方ばかりです。

冬になると木の葉も落ち、見渡す風景は寂しいものですが竹林はこの季節も大変美しい緑を発しています。
今のご時勢、心配事が多くて気持ちも沈みがちですので、気分転換に若竹の杜さんへ行って自然のパワーを補充してみてはいかがでしょう?きっといい気分転換になるはずです。

abitoでも1月2月はこちらの竹林でのロケーション撮影をイチオシしていますからね。

自前のお着物をお召しになる際の注意点

当店は貸衣裳店ですが着物一式をお貸し出しするだけでなく、自前のお着物に足りない小物などのお貸し出しもしております。

こういったお客様は年々増えている印象があり、着物の種類としては【留袖】【振袖】【七五三祝着】【付下げ】などが多いですね。ただお客様としては「何が不足しているか?」がわからないことが多いため、とりあえずはあるもの全てをお持ちいただき、当店で確認させて頂いています。

そして当店としてその際に気付くことがあります。

それは殆どの場合、お着物に「折しわ」があること。
長年箪笥にしまってあったのでしょう、そしてその上に他の物を重ねたままだったのでしょう。かなりの強めのしわが目に付きます。

当店としては「しわがあるので、お召しになる前にしわを取った方がいいですよ!」とお伝えしています。
ただ皆さん、どうやってしわを取ったらよいかがわからないんですよね。中には「クリーニングに出すべきですか?」と申される方も・・・・。確かにクリーニングに出すのも一つの方法がですが、費用が結構かかってしまいますよ!。

どうせクリーニングに出すのであればご着用された後が宜しいかと思います。


ではどうやってしわを取るのか?
簡単です、アイロンをかけるんです。但し、直接お着物にアイロンを当てては絶対いけません。溶けてしまうことがあり、そうなったら二度とお召しになることは出来ませんからね。
※刺繍がある場合、引っ掛けないようにご注意下さい
※柄の上は慎重にアイロンを当ててください

必ず「当て布」を使うことが肝心です。

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当店ではこのような薄手の木綿の当て布を使用しています。

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このように必ず当て布を上にしてアイロンを当ててください。

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アイロンは高温のスチーム多目で。
熱でしわを伸ばすというよりは、スチームの蒸気でしわを無くす感覚ですかね。

もちろん一ヶ所だけにアイロンを長く当てるのは避け、前後左右に動かしてください。また少し体重をかけるとより効果的ですが、火傷には十分にお気をつけ下さい。


本心ではお客様が持ち込んだお着物も当店でアイロンをお掛けしたい気持ちがあるのですが、やはりお客様の大切な衣裳です。何か不手際があった場合のことを考えると、気軽にお受けできるわけもありませんのでご理解下さい。


またもう一つ気になってしまうことがあります。
それは匂いです。その正体はご想像どおり、「樟脳」のあの独特の匂いです。
今では樟脳に比べてより効果的な商品もありますし、匂いもありません。当店でも匂いのしないものを使っているのですが、お客様方からすると匂いがあった方がより効果的だと思うのかもしれません。

またかなりの長期に渡って保管していた場合(今の樟脳が普及していない頃から)、そのまま匂いが染み付いている場合もあります。そんな時はお召しになるちょっと前から虫干しすることである程度匂いが取れます。
湿度の少ない季節に日光が届かない風通しの良いお部屋などで吊るしておくだけです。ちょっとしたしわなら取れる場合もありますからね。

ぜひお試ししてみてはいかがでしょう。

「意外と面倒くさい」
「自分には無理かも?」

・・・このようにお考えの方は貸衣装をご利用下さい♪
アイロンも虫干しも不要、不足の小物の心配無用!さらにはご着用後の手間入らずで面倒なことは一切ございません!!!

当店もお待ちしていますよ!

本当の意味での「良い写真」とは?

お宮参り、七五三、成人式、そして結婚式とお祝いごとには記念撮影(写真)が付きものです。

以前はどちらかといえば「残すべきもの」とある種義務感の雰囲気すら漂っていた記念撮影ですが、今では積極的になっており、節目や儀式を上回るかのようなイベントになりつつあります。

このような流れの中、お客様が写真に求める価値観も変わりつつあります。
みなさんせっかくだから「いい写真」を残したいと思うのは、今も昔も変わりません。ですが基準はかなり違ってきています。


昔のいい写真とはしっかりとした写真館で熟練のカメラマンが持てる技術を駆使した写真。
立ち方、手足や頭の位置、衣裳の見栄えさえしっかりしていれば、例え笑顔が無くとも(そもそも笑顔は求められていませんでしたが)「良い写真」とされていたんですね。ただし、そのご本人が見返したい写真だとは限りませんけどね。

そして現在も「良い写真」とはご本人が喜ぶ写真です。
技術なんてどうでもいい(必要なんですけどね)、見返した時に幸せになる写真こそがベストオブベストの時代です。要はお客様の感性にマッチする写真こそが良い写真と言えるでしょう。


ここで問題になってくるのがカメラマンの選択です。
現在、プロのカメラマンが使用するカメラはほぼ100%と言えるくらいに高機能を備えており、みなさん高い技術をお持ちです。撮影に関しては全く不安を感じることはないでしょう。

それでは違いは何でしょう?
経験、センス、知識などはもちろんそれぞれ違いますが、やはり最も大切なことはセンスです。
アングル、構図、色合いなどは技術では賄うことができません。センスには先天的なものと、とにかく勉強して身に付ける後天的なものがありますが、この二つが交わったものがそのカメラマンが持つセンスとなります。ここに違いが出てくるんです。

あとは人間性です。
写真には撮影したカメラマンの人間性が如実に表れます。
撮影させていただくお客様をどのように考えているか、その撮影にどのように臨んでいるかで写真が変わってくるものです。

もうひとつ、コミュニケーション能力も問われます。
どんなに技術とセンスと経験があっても、お客様とのコミュニケーションができないと決していい写真は生まれてはきません。
お客様にしてもコミュニケーションをしっかりしてくれるカメラマンなら安心を感じますし、この場合は表情にも違いが出てくるはずです。逆に言えば、第三者的に見てどんなに素敵な写真であろうと、カメラマンに良い印象が無ければ、ご本人にとっては決して満足できる写真をは思えないはずです。


どんなカメラマンに大切な瞬間を撮影してもらいたいか?
技術、人間性、センス、コミュニケーション能力を瞬時に見抜けるはずもありません。
やはりご自分の感性にマッチするカメラマンなのかどうかを判断する一番の材料は、カメラマンの作品を見ることに尽きます。いろんなカメラマンさんの作品を多く見れば見るほど、何となく違いが見えてくるはずです。


最後にお伝えしたい事があります。
カメラマンには2つタイプに分けることができます。
ひとつは被写体(お客様)を自分の世界観に引き込むカメラマン。芸能人の写真集の撮影で知られる有名カメラマンはほぼほぼこちらのタイプと言えます。そしてもうひとつのタイプが被写体(お客様)の世界に溶け込んでいくカメラマン。
簡単に言えば、お客様のご要望に沿えるように臨機応変に対応してくれるカメラマンと言えます。

ちなみに当店のカメラマンは後者タイプオンリーです。

どちらが良くてどちらが悪いとかはありませんが、abito的には前者のカメラマンでは当店のお客様とはマッチしないと考えています。カメラマン本位の写真は素敵かもしれませんが、悪く言えば「押しつけ」になってしまうこともあります。そういったカメラマンを好む方もいらっしゃいますので、それぞれだとは思いますが・・・。


いずれにしても大切な思い出は楽しく、素敵に、そして自分らし残したいものです。
そのためにもどんなカメラマンをお選びになるかはとても重要だと思います。ぜひお早めに準備を始め、たっぷりと時間をかけてじっくりとお選びくださいませ~。
 

ご自分の留袖を着用する際に気を付けること

息子様、あるいはお嬢様の結婚式において、お母様が着用する和服と言えば留袖です。
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多くのお母様が留袖をレンタルされますが、中にはお嫁入りの際にご両親が持たせてくれた留袖をお持ちの方もいらっしぃます。以前は嫁入りの際、留袖をはじめ付下げ、喪服一式等々を持参する慣習がありましたが、現在ではかなり少なくなっています。


そんなせっかく持たせてくれた留袖もそうそう着用する機会はなく、殆どの場合、長きに渡ってタンスに仕舞いっぱなしなんてよくあること。しかも一度も袖を通してない場合もあれば、持たせてくれた状態のままなんてことも少なくありません。

そして遂にそんな留袖を着用する時が・・・・すると様々な問題が勃発することがあります。

さてどんな問題があるのでしょう。

1.虫に喰われている

留袖はほとんどの場合、正絹、つまりシルクが素材となっています。
この正絹はたいへん虫に食われやすく、もし目立つような場所に穴が開いていると着用する気も失せてしまうもの。長年しまいっぱなしの場合はそのリスクがかなり高いので、予め虫喰いされていないか確認する必要があります。

万が一、虫に喰われている場合は購入した呉服店にご相談することをおすすめします。
「かけつぎ」という修理で、以前の姿を取り戻すことも出来ます。

しかし一番大切なのは、虫喰いされないように定期的に「虫干し」することと、樟脳などで虫の侵入を防ぐことです。

2.黄ばみ、カビの発生

やはり長年しまいっぱなしにしていると、「黄ばみ」「カビ」などが現れてしまう場合があります。
「黄ばみ」は特に留袖の比翼(裏地)・長襦袢などに発生しますが、正絹という素材においては致し方ないことでもあります。しかしどんな状態で仕舞うかによって進行の速さも違ってきます。

着用後はクリーニングをかけ、汗や皮脂を取り除くことが大切です。
またカビにも言えることですが、湿度が何と言っても大敵です。やはり定期的に虫干しすることが何より重要だと思います。

3.どこにしまったか忘れてしまう

日常的に使わないものは目にする場所にしまうことなく、奥のまた奥へしまいがちになります。
頭の中では「あそこにしまっているはず」と思っていても、その場所をいくら探しても見当たらない・・・なんてこともあります。引越しの際に紛失してしまったり、実家に戻してしまったりすることもあるようです。

年に一回は虫干しも兼ねて、保管場所を確認してみてはいかがでしょう?

4.サイズが・・・

前述の通り、嫁入りに際に持たせてくれた留袖を「お母様」としての立場で着用する時は20年近くの月日が流れています。知らず知らずに太ってしまい、お持ちの留袖が小さくて着れない場合もあります。結婚式前に余裕をもって一度袖を通し、サイズを確認すべきでしょう。もしサイズが合わなくても、時間に余裕があれば違った選択が出来ますからね。つまりレンタルに切り替えられます。

5.柄が・・・

20年前に仕立てた留袖の柄はその当時の年齢に合わせて選んでいる場合があります。
果たして20年後の年齢でも違和感なく着用できる柄なのかも要確認です。「持ってる留袖は派手すぎるので・・・」といってレンタル下さる方も多いんですよ。

6.小物は全部揃っていますか?

一言で「留袖」といっても、着物だけでは着用することは出来ません。
全ての小物や付属品が揃ってこそなのです。

留袖という着物の他に必要な物は以下の通りです

【長襦袢】【帯】【帯揚げ】【帯締め】【帯枕】【前板】【衿芯】【腰紐】【伊達締め】【草履】【コーリンベルト】【肌襦袢】【裾除け】【足袋】と以上の小物は必ず必要となります。その他任意として【バック】【末広】も用意していた方がいいでしょう。

何が必要なのかを十分にご理解されている方は少なく、何が足りないのかがわからない方は非常に多いんです。さらには着物はあっても、小物が見つからなかったりすることも多いんです。

もちろん、日常の物ではないのでわからなくて当然なのですが、そのままだといざという時に大変困りますからね。前知識としてインプットしておけば問題ないのですが、そうでない場合は着付けしてくださる美容室や着付け師の方に前もって確認して頂くと安心ですよ!

7.しわはありませんか?

長年しまいっぱなしのままだと、間違いなく「しわ」が発生しています。また折じわも強力になっていますので、ご着用前に一度アイロンをお掛けすると良いでしょう。しかし大切な留袖、アイロンがけで失敗したくないですよね。

アイロンがけにおいて間違ってもしてはならないのは「直接アイロンを当てること」です。
アイロンを当てる際は大きめの木綿の布を用意し、その上からスチーム状態でかけるとしわは直ぐに取れてしまいます。注意点としては同じ箇所に長く当てすぎないことです。

またどうしてもスチームで蒸気が留袖に当たるので、しわが取れた後は和装ハンガーなどに掛け、湿気を取ることもお忘れなく。


以上、ご自分の留袖を着用する前に注意すべき点を取り上げてみました。
「留袖」という和装にフォーカスを当てましたが、付下げや訪問着、振袖や七五三祝着なども基本的には同じですので参考にしてみてはいかがでしょう?

最後に

特別な時の特別な装いは「思い入れのある自分の衣裳で」と考えて当然です。
余計な費用もかかりませんし、万が一汚したりしてもレンタル衣裳よりは気楽です。しかし着物を持ち、維持し、管理するのは決して簡単なことではありません。かといってとっても難しいものでもありません。

最低限の「虫干し」をし、保管場所の記憶、付属品についての知識があれば全く問題ありません。

ただ慣れないことは難しく感じ、面倒を感じるのもまた事実なんですよね。しかし着物だけではなく、自動車だって腕時計だった同じように定期的なメンテナンスが必要なので同じなんですよね。そう考えるとちょっと気持ちも楽になるのではないでしょうか?

縁あってご自分のものとなった着物です。
愛情をもって大切にされてみてはいかがでしょう?

 

先祖代々受け継がれてきた家紋を貸衣装で

ご自分の家族の家紋をきちんと知っていますか?

恐らく半分以上の方が「わからない」とお答えになると思います。普段の生活においては必要性は殆んどありませんし、目にする機会も少ないですから当然と言えば当然です。

しかし先祖代々受け継がれてきたものですから、一度ご確認して、把握しておくことをおすすめします。


なぜなら「いざ!」という時に必要になることもありますからね。

私も数年前までは自分の家紋なんて知りませんでしたし、興味もありませんでした。
しかし父が亡くなり、お墓や仏壇、そしてお盆用の提灯を作る時に「家紋はなんですか?」と聞かれた時に全く知らなかったので、慌てて親戚に尋ねたことがありました。いい大人としてちょっと恥ずかしい思いをしたものです。

一度知っておくと家紋は忘れないものです。
だってある意味自分のルーツと繋がっている訳ですし、アイデンティティーのひとつとも言えますから脳裏に焼き尽きます。そして不思議なものですが、自分の家紋が知り得た途端、それまで全く気にもしなかった他の家紋が目に付くようになります。これも日本人のDNAなのかもしれません。

さて和装の世界では家紋が入る衣装がありますが、何だかわかりますか?

「留袖」「喪服」「紋付袴」です。※色無地に入れる場合もあり

この三つの和装の共通点は「最も格式が高い」ということ。つまり家紋が入った衣装こそが格式が高いと言える訳です。

もちろんabitoが取り揃えている留袖、喪服、紋付袴にも家紋が入っていますが、あくまでもレンタル用なので見栄えがよく、よく知られた家紋が入っています。しかしそれぞれのご家族にそれぞれの家紋があるわけですから、そのままの状態でレンタルすると「自分の家紋とは違う家紋の和装」を着ることになります。

殆んどの方が気にされることはありませんが、中にはそうでない方もいらっしゃいます。喪服、留袖、紋付袴を着用するということはご家族にとって大変重要な事(お葬式、結婚式など)が起こったということですから、そんな一大事には先祖代々受け継がれてきた家紋を掲げて臨みたいという想いもあって当然です。

でも貸衣装には既に違う家紋が入ってしまっている・・・・さてどうしたものか?

ご安心下さい!そんな時は「貼り紋(貼り付け紋)」という便利なものがあります。
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その名の通り、「貼る家紋」です。
つまりすでに入ってしまっている家紋の上に貼り付ける訳です。ちなみに画像の貼り紋は左右で大きさが違いますが、左が紋付袴用で右が留袖用、要は男性用と女性用で大きさが違う訳です。

この貼り紋を使えば貸衣装でもご家族の家紋を付けて一大事に臨むことが出来ます。

ただ注意すべきことが二つあります。

一つは「正確な家紋の名称」を把握しておかねばならないということです。
何故なら同じように見えても、ちょっとした違いがある家紋が結構多いんです。
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例えば「瓜」をモチーフにした家紋はたくさんあり、「黒ぬき」もあれば「白ぬき」もあり、丸があったりなかったりします。目で確認するだけでは正確さにかけますので、名称をきっちりと知っておくことがとても大切です。お間違えのないように。

もう一つは貼り紋の注文には時間がかかるということです。
メジャーな家紋はストックがあったりするのですが、そうでないと一から作らなくてはならないことがあり、時間がかかります。留袖や紋付袴のように慶事に着用するものであれば、ある程度早めの注文も可能ですが、喪服の場合は殆どが緊急となりますので間に合わない場合もあります。

それでもどうしても自分の家紋でという希望を前もって持っている方は、「いざ」という時のために用意しておくことをおすすめします。持っていればいつでも使えますからね。


草花や動植物などをモチーフにデザインされた家紋は日本が世界に誇れる芸術のひとつであるといえます。
「何故その家紋なのか?」
「どういう経緯があったのか?」
なんてことを想像するのも楽しいですし、実際に調べてみるのもありだと思います。いずれにしても自分の家族の家紋を知ると、その家紋が愛おしく、とても愛着のあるものに思えてきます。

例え貼り紋を和装につけたとしても、殆どの場合、他の方は気にもしないことでしょう。
でも「家紋を付ける」ということは自分自身のためであり、自分だけの隠れた「こだわり」であり誇りでもあるのです。誰かに気付いてもらうためでなく、ご先祖を背負い、家を代表して一大事に臨む心構えの証なんです。

一大事は一生にそうあるものではありません。
そういうときこそ「家紋を背負う責任」を感じながら、臨んでみてはいかがでしょう?

ご自分の着物、ご家族やご友人などからお借りした着物を使用する場合に気を付けておくことはこれ。

成人式の振袖、七五三のお母様が着る訪問着や付下げなど、意外とご自分の着物を持っている方は多いもの。

またご自分の物でなくても、ご家族の物だったり、親戚やご友人からお借りして着物を着る方がここ数年本当に多くなったと感じます。レンタルしちゃえば簡単だし、全てが揃っているので便利ですが、少しでも費用を抑えるならそう言った選択肢もアリですよね。


当店においても撮影などでの着物のお持込が随分と増えているのを実感しています。


しかしご自分の、あるいはどなたかに借りたお着物の場合、色々な問題もあるのも事実。でも対処できるように知っておけば、問題なくご着用いただけるのでぜひ知識として知っていただければと思います。
 

お着物の状態をチェックしておく

例えご自分のお着物であっても、常日頃から出し入れすることなんてないですよね。
数年ぶり、もしかしたら十数年ぶりにタンスから出したなんてこともあります。もしそのまま着付けしてくれる場所へ持っていっても、広げたら「あら?」なんてこともありますので、まずは状態をチェックすることが慣用です。

チェックすべき箇所はこんなところ

・着物にしわが寄っていないかどうか。
・虫に食われていないか。
・色は変色していないか
・着物のサイズが貴女に合うかどうか


これらをチェックせずに着付け当日を迎えた場合、最悪着ることが出来ない場合もあります。しわがあるだけならアイロンを当てる(当て布が必要)だけでOKですが、虫や変色、サイズ違いの場合はちょっと難しいですからね。

まずは余裕を持って着物をチェックし、できれば日の当たらない風邪と折の良い場所で虫干しされることをおすすめします。またチェックしても「わからない」「これで大丈夫か?」と心配な場合は、前もって着付けしてくださる方にご相談してみてはいかがでしょう。
 

きちんと小物が揃っているかも確認すること

基本、どのご家庭においても着物は一式まとめてお仕舞いになっていると思いますが、だからと言って必ずしも全部揃っているとは限りません。一つでも不足すると着ることが出来ない衣装でもありますので、やはり事前の確認は欠かせません。

着物は着物だけでなく、「長襦袢」「帯」「帯揚げ」「帯締め」などの小物の他に、着付け小物である「腰紐」「伊達締め」「帯板」など様々なものが必要となります。草履やバックだって欠かせません。

「何が有って、何が無いのか?」

着物に詳しい方でない限り、殆んどの方がチンプンカンプンなのではないでしょうか?この場合もお着付けされるお店などに必要なものを教えてもらい、それでもわからない場合は事前に確認してもらいましょう。あ、肌襦袢や裾除け、足袋なども欠かせませんのでそちらもお忘れなく。
 

 

こんなことも確認すべきです

■振袖や付下げ、訪問着の場合は衿元につける「伊達衿」を忘れがちですのでご注意を
■数十年以上にわたりしまいっぱなしのままであった草履は鼻緒や底が弱ってしまっている場合があるので要チェック
■着物をたくさんお持ちの場合は着物と小物一式が合ってない場合もありますのでご注意を
■足袋にはサイズがありますので、ご自分のサイズと合うかどうか確認しましょう
■買ったままでしまいっぱなしの着物の場合、「仕付糸」がついたままの場合もありますので外しましょう
■樟脳の匂いがキツイ場合はなかなか取れないので、早めに風を通して匂いを抜きましょう


十分に気を付け、確認しておきましょう
 

最後に・・・

ここまで書いてしまうと「やっぱり自分の着物を着るのは面倒かも・・・」と思うかもしれません。でもこれだけじゃないんです。着物を出してきるということは、再びタンスに仕舞うことでもあります。
着物は洋服のように洗濯機で洗って、干して、畳んでしまうというわけにはいきません。できればきちんとクリーニングに出すべきですが、最悪でも直ぐに仕舞わずに、やはり風通しの良い場所で数日虫干ししてから仕舞ってください。この仕舞う時が一番大切です。

小物一式を一緒に、足らないものは紙にでも書き出してわかるようにしておくことをしておけば次の時にとっても楽です。そして年に一度でも良いので虫干しすることをおすすめします。

もっと面倒に思えてきたのではないでしょうか。でも思い入れのある、愛着のある着物を着るということはこういうことなんです。

今の時代、お着物はある意味特別な衣装と言えます。
特別な時、特別なことをすることはとても面倒な作業が伴うことが多いですが、だからこそ特別感を感じることができるというものです。大切に扱えば二代、三代に渡ってご着用いただけますので、大変面倒ではありますがどうにかクリアしてください。


それでもどうしても面倒臭い・・・そんな方は貸衣装がおすすめですね。

費用はかかりますが、着物を選べば全ての小物が揃っていますし、お手入れも管理も一切不要なので面倒は一切ありません。それに着る機会が多ければ多いほど、いろんな色や柄の物が着ることができるのは新鮮ですよね。


とにかく、ご自分の着物を着る場合は余裕を持ってチェックする事が大切です。
そしてわからないことがあれば、やはり専門の方に相談することが安心に繋がります。いざという時に困ることがないよう、早め早めに準備をして行きましょう。