打掛、紋付袴に留袖や振袖といった和装をご着用の際に絶対に欠かせないアイテムと言えば・・・白足袋(以降は足袋と表記)です。
和装において唯一足袋を使用しないのは、卒業袴の履き物が草履ではなく、ブーツを選んだ場合ですかね。この場合、もちろん足袋は不要で殆んどの方がストッキングにされています。
現代の日本において、日常生活では靴下やストッキングを履くことがほぼほぼですよね。足袋を履く機会なんて滅多にあるものではありません。でも成人式を終えた二十歳以上の方は一度は足袋を履いた経験があると思います。
多分、初めて身に付けた時は違和感しか感じなかったことでしょう。
最近では足袋とフォルムが似ている五本指ソックスも定番化していますが、見た目は似ていても履き心地は全く違うんですよね。その大きな要因は素材の違いです。
靴下にも様々な生地のものがありますが、基本的に伸び縮みするので足の方ににフィットしますし、動きやすさを感じます。一方、足袋の場合は生地は綿100%で、しかも目が細かいので非常に堅く、ほぼほぼ伸び縮みしません。普段の靴下と肌さわりも履き心地も違うので違和感を感じるんです。ただし、七五三用の足袋などは靴下タイプの伸び縮みするストレッチタイプの足袋もあり、もちろん大人用もありますが通常の者と比べて、大変滑り易いのであまりお勧めはしません。特に大人の方は違和感を我慢してください(笑)。
さて足袋にも靴下同様にサイズという物があります。
もちろん「文」といった昔ながらのサイズではなく、「○㎝」という物になります。
当店の場合、大人用としては最小は21㎝、最大で30cmの足袋をご用意しています。
30cm足袋はティッシュボックスと比較するとこんな感じで、メッチャ大きいです。
ちなみにこちらがストレッチ素材の足袋です。
通常の足袋と違い、伸び縮みするのでサイズも㎝刻みではなく、SMLの表記となります。
足袋のサイズの選び方
靴下であれば多少なりとも伸び縮みするのでキッチリとサイズを合わせなくても大丈夫なことが多いですが、足袋の場合はちょっと違います。小さすぎるとキツくて痛みを感じることがありますし、大きすぎると足袋の中で足が動いて滑りやすくなりますし、「こはぜ」という止め具も外れやすくなります。同じ足の大きさでも人によって指の長さや大きさ、足幅の広さ、甲の高さに違いがありますので必ずしもサイズに合わせたからと言ってしっくり来るとは限りません。なので選び方としては「試着」することが一番です。
とは言え、なかなか試着させてくれるお店がないのが正直なところ・・・。しかも足袋の場合、殆んどが販売での取り扱いが多いので、ワザワザ袋から出してくれることもそうそうあるものではありません。
当店の場合、レンタル足袋も用意しているので購入をお考えの方にはサイズ確認をレンタル用でして頂いています。これなら安心してサイズを選んで購入できますからね!
最後に
当店の場合でもレンタルより購入されることの多い足袋。その理由としては殆どの場合が「おめでたい節目」での使用となるので、出来れば新品で臨みたいからだと思います。それに一度購入しておけば、また何かあった時に使えますからね。使用後は洗濯し、軽くアイロンをかけておくだけでOKです。
しかしここに落とし穴があります。
その「何かある時」は数ヵ月後かもしれませんし、数年後かもしれなく、予想がつきません。もちろん当初は大事にしまっておくのですが、年月と共にしまった場所を忘れてしまったり、最悪の場合「もう使わないでしょ」と捨ててしまうこともあります。
結果、「何かある時」がやって来た時には見つからなかったり、無くしてしまったりして再び購入する方が結構多いんです。まぁ売る側としては非常に有難いことではありますが、やはりもったいないので大切に保管されることをおすすめします。
abitoでは足袋は販売とレンタルとでご用意しています。
販売は1,500円、レンタルは800円(共に税別)となっていますので、お気軽にご来店下さい。
足袋っていざとなるとどこで手に入れたら良いかわからないものですが、呉服屋さん、デパートなどで購入することが出来ます。また当店のような貸衣裳店でもご用意があることを覚えておくと、いざと言う時に安心ですよ!