私には娘がおり、ただ今高校2年生。


そして昨年末、遂に来ました【成人式振袖】のDMが!!!

娘が成人式を迎えるのは2023年の1月で、今は2020年1月です。つまり丸々3年も先のことなのに、DM来るのが早すぎますね。これは貸衣装業を営む者としてはもちろんですが、娘を持つ親としても「いかがなものか?」と考えてしまいます。


ご存知の通り、成人式は国民の義務でもなく、出ようが出まいが個人の自由です。
そして高校2年生の娘はこの1~2年は振袖なんかより大切なことが押し寄せてくる時期でもあります。そう言うことがわかっているはずなのに、振袖のことに注意を向かせようとする振袖業界は恥を知るべきではないかと(言い過ぎですかね?)。

自分のビジネスが大切なのはわかりますが、親にとっては振袖なんかより娘の将来の方が1兆倍大切なんです。


さてさて業界へのクレームはこれだけではありません。

娘に来たDMを見てみると・・・やっぱりありましたよ、こんな文句が。

「今なら最新の振袖を選べるチャンス!」

なるほどなるほど、2020年1月においては紛れもなく最新の振袖であることは間違いないことでしょう。
でもよーく考えてみましょう。前述の通り、娘が成人式を迎えるのは2023年1月で3年後です。現時点で最新の振袖も2023年には「3年落ち」の振袖になりますよね?


確かに最新の振袖は選べます。
但し最新の振袖では成人式を迎えることが出来ないということは明らかな事実。この点について、DMを送りつけた業者さんはどのような見解をもっているのでしょうね?

ひと昔前、成人式の振袖選びは早くとも10ヶ月前ほどでした。
しかし年を追うごとに一年前⇒二年前、そして現在では三年前にまでなってしまいました。これって由々しきことだと考えています。

少子化により、多くの業界が今後先細りが予測されますので、「早め早め」「青田刈り」「囲い込み」はある意味自然な流れなのかもしれません。ですがそれは企業側の論理にしかすぎません。本当にお客様の事を考えるのであれば、やはり今の状況は間違っているのではないかと思います。

まぁ当店が一切DMをしていないこともありますが、個人的にはDM営業もどちらかと言えば否定派です。個人情報を買い取っているなんて怖すぎません?私だったらまず信用できませんがね。


かく言う当店も振袖のレンタルを仕事の一つしています。

だからこそ「他人のふり見て我がふり直せ」でではないですが、DMを送ってきた業者のようなことは一切致しません。DMも出さなければ、営業電話、訪問営業も一切するつもりはありません。たまに「娘は高三なんですが、振袖っていつ決めたらいいんですか?」のようなお電話も頂くのですが、当店に限っては「一年前くらいでも十分間に合いますよ」とお答えしています。

お客様の恐怖心を煽るような営業はしたくないですからね。

だから毎年振袖レンタルの数も多くないですし、だからこそ当日のお支度もスムーズです。そしてお客様に信頼して頂けているはずです。まぁ身の丈に合った商売をしている感じです。


さて高校2~3年生のお嬢様を持つご家庭には、今後数多くのDMはもちろん、業者からの電話、訪問が予想されます。
「最新作を選ぶなら今」
「早く準備しないと間に合わない」
「他の多くのご家庭が成約している」
などなど、焦りを助長する営業が少なからずあると思います。

どのように捉えるかはご家庭、ご両親次第ですのでお任せいたします。
ただ貸衣装業界歴25年の私個人の意見としては・・・・
「最新作を選ぶなら二十歳になる年」
「準備は半年前でも十分間に合う」
「他の家庭は所詮他の家庭でしかない」
・・・このように考えています。


高校生のお嬢様を持つご両親方の参考に少しでもなればと思い、敢えて私も属する振袖業界についての見解を述べさせて頂きました。もちろん高校生の娘を持つ親としての考えが含まれていることは言うまでもありません。