家族や友達同士で撮影、または自撮りにおいては写真はその殆んどがカメラ目線ものとなります。
もちろん和装前撮りにおいてもカメラ目線の写真を撮影することも少なくないのですが、お客様が心の奥底で欲しがる物はカメラ目線ではない写真、いわゆる俯瞰(ふかん)的なものです。
こちらはバッチリカメラ目線!
こちらが俯瞰的写真です。
ただ単にカメラから目線を外した写真ではなく、自然で動きのある写真こそが多くの方が望まれる写真です。この撮影にはいろんな手法があるのですが、お客様はモデルのように上手にポーズを撮る事は出来ません。もちろん中には「モデルやってました?」と思うくらい上手な方もいらっしゃいますがごく稀です。
だから当店ではこんな感じで俯瞰的写真を撮っています。
歩きながら「右を見る」、「左を見る」だけならどなたも簡単に出来ますもんね。それを如何に綺麗に切り取るかがカメラマンの腕の見せどころであり、センスでもあります。
そうやって撮影した一例がこちらです。お二人とも目線はカメラではなく別方向、そして自然な笑顔がとても素敵ですよね。
とは言え、この写真を撮影するに当たっても動画のように「左見て~」とか「もうちょっとゆっくり歩きましょうか!」「番傘はもうちょっと下目で」などとお客様にいろいろとリクエストしているんです。つまり本当にいいと思う和装前撮り写真はロケ地・衣裳・ヘアメイクのクオリティーの他に、カメラマンのセンスと技量、そしてお客様の協力があってこそこの世に生まれてくるものであると言えます。
もちろんお客様にできないような無理難題は押し付けませんのでご安心下さいね。
ただ綺麗な写真を撮る事は簡単です。今やiPhoneのカメラだってバカにできないほど高品質ですし、20代・30代の世代の方はカメラ慣れしているので「どんな風に撮影すればよく見えるか」ということも身に付けていますからね。でも全員で協力し合って撮影した写真は綺麗だけではなく、心に残る写真でもあり、これはそうそう簡単というわけにはいきません。だからこそ価値があるとも言えます。
見る度に思い出を蘇らせる写真が撮れる・・・これこそがロケーションで和装前撮りをする醍醐味です。
人間は動いてこそ記憶が深く脳裏に刻まれます。刻まれた思い出は生きている限り忘れることはなく、いつでも思い出すことが出来ます。そう、いつでもその時に戻る事ができるんです。記録だけでなく「記憶」も作る和装前撮り・・・・これが当店の和装前撮りの信条です。