Wedding Dress abitoでは以前より「レンタル振袖を決めるのは1年前で十分間に合う」とか、「あまりに早く決めてしまうと、後悔することもあるかもしれない」とブログをはじめ、ご来店くださったお客様方にもお伝えしてきました。
この考えは現在でも変わっていません。
ですが世の中の流れは違うようで、再来年(2022年)に成人式を迎える現在高校3年生の方がご両親とともにご来店頂くことが多くなりました。
ちなみに当店ではダイレクトメールや電話営業などは一切しておらず、殆どのお客様が当店のウェブサイトを自らご覧下さってのご来店です。そして積極的に宣伝をされているフォトスタジオを一度覗いてからという共通点もあります。
やはり高校3年生であるにもかかわらずにご来店くださるお客様は「多くの友達が振袖を決めはじめたので焦っています」と仰ります。
『早くしないと振袖がなくなるのではないか?』
『みんなと同じような時期に決めなきゃならないのではないか?』
・・・決してポジティブな心理での行動ではない様です。
とは言え、人は「安心」を求めるものです。人と同じであれば安心ですし、準備も早ければ早いほど安心です。しかしこの場合は安心を求めるというよりは、「不安の解消」を求めてしまっているのかもしれないと感じます。
はやい時期の振袖の決定に消極的な当店ではありますが、「安心」と「不安解消」を求めるお客様がいるのであれば、それをサポートしていくのも我々専門の人間の使命でもあると思い、ご対応させて頂いています。
そのうちのひとりのお客様に3月末に入荷予定の新作振袖の画像をお見せしました。
2番目の茄子紺の花柄振袖をとてもお気に召してくださり、入荷後に速攻でご連絡をお入れすることとなりました。確かにこの振袖は各方面でかなり反応がよく、あっと言い間に予約が入ると予想しています。ただ当初は2021年、つまり来年の成人式用の新作として仕入れたつもりだったんです。
確かに3月の入荷後はそれこそ「最新作」ですが、2022年の成人式時点ではほぼ「2年落ち」となります。
もちろん「新作」であることが全てではないですし、そもそもレンタル振袖の大半は新作ではありません。だけど成人式、振袖を楽しみにしている方々にとっては「新作」という言葉はまさしくキラーワードなんですよね。十分理解しています。
ただ多くのお店が入荷時点での「新作」だけを切り取り、成人式時点でのことには言及していないんです。もちろんそれが商売と言われてしまえば返す言葉もありませんが、当店としてはそこまで踏み切れないのが事実。お客様とは真摯に向き合っていきたいですからね。
まぁレンタルの場合、最悪「ちょっと早く振袖を決めすぎたけど、やっぱり違う振袖が良いかも?」と思っても、変更できるのが嬉しいですね(他店の場合はOKになるかはわかりませんが・・)。購入してしまったら返却はもちろん、変更も出来ませんから早い時期にお決めになる場合には慎重に慎重を重ねてお選びになった方が賢明でしょう。
いずれにせよ、早い時期に成人式を控えたお客様にご来店くださるのは大変有難いことですし、ましてや他をご覧になられてからですから嬉しさ二倍です。そんなお客様には他とは一線を画したご対応とご提案をすることで、お気持ちに報いたいと思います。
世の中には「宣伝しない宣伝」って本当にあるんですよね。