ある花嫁の悩み ~かつらか洋髪か?~
先日、ヘアメイクリハーサルのためドレスの付属品をお貸しし、それをご返却いただいたときのことです。
こちらのお客様は「白無垢」⇒「色打掛」⇒「カラードレス」と、当日は三着衣裳を着るご予定になっています。ドレスに関しては何もないのですが、白無垢と色打掛をご着用するに当たって、ある悩みをお持ちです。
それは和装着用のとき、「かつら」にするか「洋髪」にするか、とても迷っているとのこと。
この日、結婚式場でかつらを試しに被って鏡を見たら「ちょっと似合わないかも・・・」と感じられたそうです。
『洋服を着てかつらを合わせたら違和感を感じてしまうことは多いですよ 』と申し上げました。やはり和装を着てでないと、実際の感じは掴みにくいものですからね。
もしかしたらかつらがイヤなのかな?とも思いましたが、そうでもなさそうです。
かつらを使うことはご両親のご希望ということもあり、至って前向きなのですが、和装を二着お召しになる事もあり、洋髪も捨てがたいとのこと。
わかります!どうせなら両方楽しみたいですものね。
そこで「白無垢でかつら、色打掛で洋髪にすれば両方叶いますね!」と申し上げました。
結婚式場さんにしてみれば、「そんなに簡単に言わないでよ。お色直しに許される時間は限られているんだから。」・・・ってところでしょうか?ごめんなさいね。
でもですね、私は結婚式場さんの為にこの仕事をしているわけではありません。もちろんお客様の為です。
だから結婚式場さんの諸事情もあると思いますが、こちらのお客様の為だけを思って申し上げただけです。
一生に一度の結婚式、しかも普段の生活では考えられないような莫大な費用が掛かっているわけです。可能か不可能かは別にして、やりたい事は何でも口にすべきだと思います。
その中で取捨選択し、ご自分で納得できる結婚式にしていけばいいのですから。
ただ単に「できません」と言うことなく、お客様のご希望を叶えるのは本当に不可能なのか?どうすれば叶えることができるのか?をプランナーさんは考えてくれるはずですから。
マイホーム・自動車購入と並んで、結婚式は一生のうちの大きなお買い物です。
家を買うとき、予算に応じた要求は当然しますよね?
車を買うとき、ディーラーさんのおすすめする色でなく、好きな色を選びますよね?
結婚式も同じではないでしょうか。
白無垢でかつらにし、色打掛へのお色直し時にカラードレスへのお色直しを想定した洋髪にすることで、多少なりとも時間の短縮は可能だと思います。とはいえ、結婚式はライブと同じで「生」です。
当日どんなハプニングがあるかワカリマセンし、時間とニラメッコしなければならないのもまた事実・・・。お色直しでゲストの方々をお待たせしすぎるのも考え物です。
それでもプランナーさんにご自分の想いをぶつけるべきだと思います。もし無理だとしても、「やっぱり一度無理を承知でお願いしてみればよかった・・・」なんていう後悔がないように。
燻った気持ちのまま迎えるのではなく、納得した気持ちで迎えたいものですよね。結婚式だけでなく、いろんなことも。
それにはまず「口にすること」、そしてコミュニケーションを図ることだと思います。その権利は当然ありますし、使わないともったいないですからね!!!!