当店で一番人気の白無垢
ドレスオンリーの時代(和装は見向きもされなかった)が長く続き、和装関係者は
「このまま和装は終ってしまうのか・・・ 」という恐怖心さえ感じたものです。
でも長い歴史からみたらこの暗黒の時代も「一時」に過ぎなかったようです。古来から
受け継がれてきた【文化】【伝統】の底力ってやっぱり凄いんですよね。
さて婚礼和装はまずは黒引きから復権したと感じています。
「黒」という色は和服においては最高の格式の色です。
でも黒引きの人気はそういったことではなく、ある意味「カッコイイから」「和を感じるから」と言うことだったのかもしれません。何より拍車をけけたのは、当時人気絶頂だったアーティスト同士のご結婚で着用されたからだと思います。
そして次に火がついたのが「色打掛」です。
これは関西方面からの流れだったと思います。ご存知のように関西と言えば古の都の
京都があります。元々この地域は伝統的に和装が根付いており、結婚式に打掛を着る
のは珍しくありませんでした。
ただこの時は「色ドレス」の代わりに「色打掛」を選ばれることが多くなったそうです。
ちなみにこの色ドレスという衣裳は日本独自のもので、西欧やアメリカなどではあまり
着用されていないようです。
そして今、遂に白無垢の時代もやってきました。
白無垢は元々「式服」という観念が強く、なかなか「お色直しの衣裳」としては選ばれる
ことはありませんでした。しかし最近では「神社挙式」も増え、自ずと白無垢をお探しの
お客様も増えてきたのが現状です。
他の和装同様、こちらも芸能人の方が結婚式で着用されたことにより注目されるようにななりました。
さぁ前置きが長くなりましたが当店で一番人気の白無垢と言えばこちらです!
「紅こふき」
実際に着るとこんな感じです。
白無垢といえば全て白という印象をお持ちだと思います。
確かにそうですし、名前からもそう感じますよね。でも元々日本においての慶事の衣裳
の色は「黒」でした。紋付袴・留袖がいい例ですよね。
そして「白」というのは死に装束の色です。今でも亡くなった方は白を着て棺に収められる
こともあります。
とは言え、白無垢は死に装束ではありません。
白無垢の白はドレス同様に「あなた(嫁ぎ先)の色に染まります」という意味もありますが、
もう一つ「決死の覚悟」・・・いわゆる不退転の覚悟を表してもいるんです。※諸説あり
でも日本では「紅白」はおめでたい色の組み合わせです。
だからこの白無垢に赤を足せば気持ち的にも、見た目にもおめでたくなる訳です。しかし
こういったことが本当に理由ではなく、ただ「見た目に美しいから」というのが、この紅こふきが選ばれる最大の理由だと思います。
同じ紅白の白無垢でも、もう一つ「紅裏(べにうら)」というものもあります。
こちらも紅こふきに負けず劣らずの人気です。
紅こふきと違い、打掛の裏前面が「紅色」となっており、同じ紅白でも少々雰囲気が違って
います。
どちらにしても紅(赤)が入ることで、ちょっと豪華にちょっと華やかになりますね。
もちろん神前挙式の式服として、披露宴での衣裳としてご着用いただけます。
こう考えると芸能人などの有名人の影響力って半端ありませんね~。近々大型化カップルが披露宴をされるようですが、どんな衣裳を着るのか?和装もお召しになるのか?
とっても気になります!!!