まだ新年になったばかりの一月ですが、今年に七五三をお迎えになる方にとっては「まだ」なんて言っていられないようです。
早い方はこの春に七五三前撮りする時代ですからね。
何故そんなに急ぐのかと言えば、フォトスタジオさんが「早割り」のようなプランを打ち出していて、前撮りが早ければ早いほどお得になるからでしょう。以前は七五三と言えば秋でしたが、現在では一年を通して前撮りがされています。
さて、当店では数年前よりロケーション撮影による七五三の前撮りをご提案しています。
しかし昨年まではやはり「七五三撮影はスタジオ」という意識が根付いていて、撮影件数お問い合わせも寂しいものでした。しかし昨年の暮れから新年にかけて「どうした、どうした?」と思うほど、ロケーション前撮りについてのお問い合わせが増えています。
想像できる範囲でその理由を紐解くと、一つはウェブサイトの方向性を変えたことがあげられますが、専門的なことになってしまうので割愛します。そしてもう一つの理由がこの画像の反響ではないかと・・・。
昨年の紅葉の真っ盛りに日光の田母沢御用邸で撮影した三歳の七五三です。
よその子とはいえ、母親であれば分かるんですよね。この女の子の表情がいつもの自然な笑顔であることが。
それに加え、今まで見たことのないような日本庭園での前撮り画像が母親としての「琴線」に触れたのかもしれません。現在はナチュラル系のフォトスタジオの人気が高く、殆んどのお子様がそのようなスタジオで七五三の撮影をします。
日本人の性格は良い悪いは別として、「右へ倣え!」です。
「他のお子さんと同じような撮影を我が子にもしてあげたい」「人と同じことをしておけば間違いはない」と思うことが多いんですね。しかしあまりにもナチュラル系スタジオでの撮影が多すぎて、検索したり、調べているうちに見飽きてしまうこともあるんじゃないでしょうか?
また七五三の着物は和装ですから、せっかくなら和装がしっくりと馴染む雰囲気の中で大切な思い出を作りたいと思うこともあるでしょう。
七五三ロケーション前撮りのお問い合わせを下さるお母様はきっとこういう方々ではないかと想像しています。
それでは七五三ロケーション前撮りについて少し説明します。
その名の通り、屋内のスタジオではなく、屋外の、しかも着物と同様に日本情緒溢れる場所で撮影するのがロケーション撮影です。やっぱりお子様は外に出てこそ輝きますし、閉鎖された空間よりイキイキとした姿を見せてくれるもの。また外ということで歩いたり座ったり、上を見上げたりとスタジオ撮影ではかなえることの出来ない「動きのある姿」を撮影することができます。
もちろんご同行のご両親やご兄弟も同様に緊張せずに撮影を楽しむことができるので、本当に欲しかった七五三での家族写真を残せることになるでしょう。
七五三ロケーション撮影におすすめの季節
春
春と言えば桜の季節。やはり桜の美しい時期が大変おすすめです。
すみません、桜ロケはウェディングや成人式の振袖での実績はありますが七五三はまだありません。しかし画像のようなとっても素敵な撮影ロケ地をご案内できますので、ぜひ当店の第一号になってください!春休みの期間に撮影できますからね。
初夏、初秋
この時期は新緑の中での撮影が叶います。
何も七五三の衣装姿だけを残すことが前撮りでありません。親子ふれあいの時間を切り取った撮影もご家族にとっては大切な思い出となります。自分達では残せない写真を作ることがプロの仕事の一つですからね。
秋
秋は冒頭の画像でご紹介した通り、紅葉がおすすめです。
ナチュラル系スタジオの写真のテイストである「とにかくカワイイ七五三」とは違い、どちらかと言えば「とにかく全てが美しい七五三」という写真となります。
そもそも七五三のお祝い着はれっきとした「衣装」であり、写真撮影用ではありません。つまり外に出ることを前提にした物なのに、屋内の、しかも写真撮影だけで済ませてしまうのは全く持ってもったいないことではないでしょうか?例え前撮りはスタジオでも外に出て、お日様に照らされた衣装本来の美しさを感じていただけたらなと思います。
最後に
今人気のカワイイ系の七五三前撮りは全国を席巻していますが、もしかしたらここ数年だけの「流行」に過ぎないのかもしれません。この流れが今後十数年と続いてこそ「本物」になっていきます。しかし歴史的価値のある日本家屋や四季の美しい自然はこれまでも、そしてこれからも絶対的価値は不変です。どちらを選ぶかはもちろんお客様次第であり、どちらが良いとは言い切ることは出来ません。
ただ当店としましてはできる限り「不変の価値」をお届けしたいと思っています。
今年七五三を迎えるお子様が、20代、40代になって七五三の写真を見返した時、古臭さを感じることなく、「素敵な写真」と思っていただけると考えています。
自然と歴史には納得のできる価値が存在します。