最近お問合せで多いのが新郎、または新婦のお母様がご着用するドレス・・・世間では「ママズドレス」と呼ばれているそうです。
ですが当店ではお母様の洋装(ドレス)は取り扱いがなく、お問い合わせの度にゴメンナサイをしています。
今後も取り扱う予定は一切ありません。
その理由としてはやはりお母様には黒留袖を着ていただきたいと考えているからであり、黒留袖のその魅力を知り尽くしているからです。またドレスを取り扱うとなると、付随する小物(シューズ・アクセサリー・バッグ・コサージュ等)も取り揃えるとなると膨大な商品数となります。
今以上に商品を展示する場所もありませんからね。
さてお問合せの時によく耳にするのが「相手側のお母様がドレスだから・・・」という理由をお聞きします。もちろんご両家のことなので口出しをするつもりはありませんが、洋装あるいは和装でご両家合わせなくてはならない決まりなんてないんです。
「相手側に合わせて・・・」というのは、良し悪しにかかわらず日本人ならではの習慣ですよね。フランス人なら「自分が何を着たいか?」だけが最優先事項ですから。
本当は留袖を着たいけど・・・と心の中で思っていたとしたら、大変残念ですよね。
まぁ逆の場合、ドレスにしたいけど合わせて留袖に・・・ということもあるでしょう。そんな時はご自分の気持ちも素直に伝えてみてはいかがでしょう?ドレスと黒留袖姿が並んでも、違和感はありませんし、逆にそれぞれ引き立つのではないでしょうか?
当店は取り扱う予定はありませんが、取り扱いのあるショップのウェブサイトを覗いてみました。
ドレス本体は2万円からとなっており、ボリュームゾーンは3万円前後。
これだけで済むのであれば「そんなものか・・・」と思えますが、その他に【シューズ】【ネックレス】【イヤリング】【バッグ】【コサージュ】などの小物のレンタルにおよそ2万円、合計で5万円となりそうなので「結構な金額になるんだ」と感じました。
留袖違って着付けがない分、比較的出費を抑えられるのは間違いありませんけどね。
黒留袖はいろいろと面倒です。
着付けも必要ですし、和装肌着も欠かせませんし、帯や紐で締め付けられたりもします。しかし綺麗に着付けられたその姿は美しく、気高さ、気品を放ちます。何より結婚式場において、一目で「お母様」だと周りの方々に気づいていただけます。
現代日本において、黒留袖を着る機会は結婚式以外ではほとんどない・・・・いわば結婚式でしか着ることのできない和装なんです。その機会を逃すと、一生着ることがないとも言えます。
結婚式後、黒留袖をご利用くださったお客様の殆どが「たいへんだったけど留袖で良かったです!」とか、「子供も喜んでくれました」などど嬉しいお言葉をくださいます。
結婚式という特別で非日常のお時間には、やはりより特別でより非日常を感じていただける黒留袖を当店ではお薦めしています。実際にご見学し、ご試着になれば何かを感じ取ってくださるはずです。答えはそれからでも決して遅くはないのではないでしょうか?