超個人的解釈でカメラマンを3つのタイプに分けてみた

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1986年に創業し今年でまる32周年を迎えた弊社ですが、最初の12~3年は完全に貸衣装専門店でした。


そして約20年前に写真事業を開始して現在に至ります。

一時期だけ先代社長が撮影を担当していたことがありますが、他は全て提携カメラマンの方の撮影です。この20年の間、多くのカメラマンの方にお手伝いをして頂いてきました。


様々なカメラマンを見てきて思うはタイプが3つに分れるということ。

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まずひとつのタイプとして挙げられるのは「自己陶酔型」

この自己陶酔という言葉は見方によればディスっているように思われるかもしれませんが、決してそうでは有りません。写真撮影とは芸術性が高く、カメラマンはアーティストなんですよね。
芸術とはオリジナリティーを求めることでもあるので、自分自身を強く信じること、つまり自己陶酔って欠かせないと思うんです。

飲食店で言えば、完全なオリジナルメニューしかない創作料理店。

素材から仕込み、はたまたメニュー開発や店舗のデザインなど至るところにオリジナル性を求め、新しいカテゴリーを作り出そうというエネルギーに満ちたお店です。全てが独特なので一般の方はなかなか暖簾をくぐることができませんが、一歩足を踏み入れると新しい世界が待っている・・・・。
「一度行けば満足」という方と、「クセになる!」と評価が分れるお店かもしれません。

しかしこれまでの経験上、自己陶酔型のカメラマンと弊社は上手く行ったことがありません。

弊社としてはウェディングしにしても七五三にしても写真に求めるものは「芸術性」ではなく、如何にお客様に喜んでいたけるかということ。一方自己陶酔型のカメラマンの方は芸術性を求めると同時に、「自分の写真こそ最高」と信じています。

仕上がった作品を見て、私も素人ながら「上手だな」「オリジナリティがある」「言うだけのことはある」といつも思います。ですが、やはり一般的に「好き嫌い」がハッキリと分かれてしまう作品ともいえます。お客様が求めているものはそこではなく、【誰かに見せたくなる】【いつまでも見ていたい】【大切にしたい】【かわいい】【綺麗】【かっこいい】写真です。

簡単に言えば、お客様に寄り添った写真を求めています。

反面、自己陶酔型のカメラマンとお客様の求める方向性がバチっと合致した時はお客様の満足度は計り知れないのもまた事実。

下世話な話しですが、こうなった時お客様は出費を惜しまなくなります。ただ経験上、こういったことは殆んどありませでした。


もう一つのタイプとしては「環境適応型」

このタイプは自分なりのオリジナリティーを、上手にお客様のニーズに溶かし込みます。
飲食店で言えば「洋食屋さん」といったところでしょうか。

ハンバーグ、オムライス、ビーフシチューと誰もが好きなメニューを用意しつつも、仕込みや味付けにはこだわり、他にはない味を提供しているようなものです。

垣根は高くないけど、毎日ではなく特別な日に足を運びたくなるお店といえるかもしれません。


このタイプは他のカメラマンの良いところはドンドン取り入れていくという柔軟性があり、決して自己を前面に押し出したりはしません。しかし心の中には妥協できないポリシーをしっかりと育んでいます。お客様をよく観察し、寄り添い、コミュニケーションを上手に撮りながら一緒になって写真を作り上げて行きます。

現在、当店の撮影をお願いしているカメラマンは全てこちらのタイプの方ばかり。
ただ従順するのではなく、ハッキリと「NO」と言うことができ、それでも何とか要望に近づける努力をしてくれます。abitoはお客様とカメラマンのちょうど中間に位置する立場ですが、私達のこともよく見てくださっていることがとてもありがたく感じています。

もちろんお客様にも好評で、ご満足して頂ける写真を提供できていることが何より嬉しいです。


最後のタイプとしては「完全従順型」があります。

自分の写真に対する考えは一切考慮せず、指示された撮影だけを心がけるタイプですね。

飲食店では例えることができませんが、別のモノで例えるならインスタント食品かもしれません。
お湯を入れて数分待てば、いつでもどこでも同じ味を食することができる・・・・今は種類も豊富で、クオリティーも高いのですが「特別感」は味わうことはできませんよね。

これまでこのタイプのカメラマンにお世話になったこともありますが、殆どの場合、数年後撮影の仕事をお辞めになっています。
基本的にサラリーマンカメラマンに多く、元々夢を描いて足を踏み入れた世界に失望してしまうようです。これは本人のせいではないので大変もったいないことですが、写真だけではなく、どんな業界でも起こりうることです。

カメラのアングル、ライティング、設定などにマニュアルがあり、それに従っての撮影なので見本の写真となんら変わることのない質が保たれるので、ある意味ではお客様にとっては安心に繋がるかとは思います。しかし面白みがあるかどうかは人ぞれぞれです。

何よりこういうタイプが見ているのはお客様ではなく、指示を出す人・・・・もはや仕事と言うよりは作業に近いのではないのでしょうか?


まとめ

超個人的見解でありましたが、あながちそんなに間違ってはいないと思っています。

弊社としましては「環境適応型」のカメラマンさんがベストだと考えていますが、お店の規模やエリア・顧客層によることは間違いありません。「わが道を行く」という強い推進力をもったカメラマンの時代が来るかもしれませんし、「間違いのない写真」だけを求める時代がやってくるかもしれません。

タイプはいろいろありますが、私個人としては全てのカメラマンをリスペクトしています。
もちろん作品の好き嫌いもあれば、人間的に合わない方もいますが、私にはできない仕事です。

お客様の人生の大切な記念の日を撮影する

失敗は許されず、とてもプレッシャーのかかる仕事です。責任も生じますし、撮影時にどんなアクシデントが起こるかわからない状況で、心を乱すことなく撮影をし続ける精神力は尊敬に値します。しかもカメラマンの仕事は撮影するだけでなく、撮影したデータを一つ一つ確認し、補正や調整も大切な仕事です。

データの納品にも締め切りという期限があったりと「撮影」⇒「補正」⇒「撮影」の繰り返しで、繁忙期は寝る時間すらなかなか確保できないという過酷な仕事でもあります。でもそういった過酷を乗り越えられるのも、カメラや撮影が好きと気持ちがあるからだと思います。

いずれにしろ「0」からの状態から何かを生み出すという創造性のある仕事であり、もっとも人間らしい仕事と言えるかもしれません。

やはり尊敬に値する仕事です、少なくとも私にとっては。


今日は何故か文章がするすらと浮かびまくったので、いつになく長編になってしまいましたがいかがでしてでしょうか?

一般の方が初対面でカメラマンがどんなタイプかを見極めるほぼほぼ困難ですが、試してみてはいかがでしょうか?

「うちはこんな撮影をします」
「あなたたちにはこんな撮影がおすすめです」
・・・・とあなたの要望より先に先制して案内をすれば自己陶酔型なのかなと思っても良いかもしれません。

プランや価格だけを前面に言ってくる場合は「完全従順型」かも?

積極的にあなたの要望を聞きつつも、提案も忘れない場合は「環境適応型」と言えるかもしれません。


こういうことを知っておくとファーストコンタクトも楽しめると思います。あとは自分との相性を考えて判断してみてはいかがでしょう。

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