当店において、一年で最もご利用数の多い衣裳はモーニング(コート)です。
その殆どが結婚式でのご着用ですが、叙勲や卒業式(校長先生)などでもご利用されることもあります。
お客様との会話の中で、「結婚式場では試着できない」ということをお聞きすることは少なくありません。つまり予め、身長や胴囲などのサイズだけを申告し、結婚式当日にそのサイズに合ったモーニングが用意され、そのままご着用という訳です。
後日談として、「丈が長かった」「キツすぎた」「ぶかぶかだった」ということも無きにしも非ずのようです。
創業以来、何千(もしかしたら万かも)ものお客様のご試着に携わっている私としては、ハッキリ申し上げて、試着ナシはありえないことだと思っています。しかも貸衣装店に比べて倍近くの料金ですからね。理解できません。
例えば同じ身長が170cm・ウェスト85cmだとしても腰の位置、腕の長さ、肩幅は人それぞれ。基本的にジャケットとパンツのサイズは同じものとなることが多いですが、もちろん上下全く違うものになることもあります。サイズの申告のみで用意された場合、必ずしも身体にジャストフィットするわけではありません。
それでなくとも何かと忙しい結婚式当日にモーニングのサイズでさらにバタバタしてしまうと、結婚式の余韻に浸る事も出来ませんし、落ち着いていられませんよね。不安しかないと思います。
だからしっかりと試着し、レンタルすべきだと思います。
殆んどの方がモーニングのご着用は初めてであり、知らないことばかり。
なので当店においては、ご試着で最適なサイズをお選び頂くだけでなく、「ボタンの止め方」「サスペンダーの本当の役割」「ネクタイの扱い方」「着こなし術」などもお伝えしています。また立ち襟シャツについても、細かくご説明します。
これらが全部含まれてこそ、「試着」であり、結婚式当日の安心に繋がると考えます。お父様においてはご自分の衣裳のことより、花嫁花婿の事を気にかけてあげて欲しいですからね。
また立ち襟シャツもレンタルではなく、その殆どが販売のようです。日常使いのない、立ち襟シャツを購入してももったいないだけだと思うんですが、考え方を変えれば「結婚式の記念」にもなりますのでご判断はそれぞれでお願い致します。
やはり当店にお越しのお客様は「試着しないと不安」「事前にしっかりと着用してみたい」とお考えの方が殆んど。これ正解です。何事も準備が大切ですからね。