白無垢。
皆さんは「あ~結婚式で着る白い婚礼衣装ね」とイメージすると思います。正解!
一見どれも同じように見えてしまっているかもしれませんが、よーく見ると実は一つ一つに個性があり、違いがあります。その違いを知っていると白無垢選びが楽しくなってくるかもしれません。さてさてどんな違いがあるんでしょうね。
実は色に違いがある
白無垢の色は全て「白」だと思われがちですが、実はそうでもないんです。
二つの白無垢を並べて撮影した画像ですが、「白」の違いがおわかりになると思います。ちなみに左がいわゆる「真っ白」で右が「オフ白」ですが、実は一般的な白無垢は右のものです。当店でもオフ白の白無垢の方が圧倒的に多く、真っ白なものは少数派です。
もちろんオフ白にもそれぞれ違いがあり、薄いものもあれば濃いものもあります。
純白というイメージがある打掛ですが、並べて比べて見ると一目瞭然ですね。でもオフ白の方が日本人の肌の色にマッチするのもまた事実。このことはウェディングドレスでも同様で、純白のドレスって意外と少ないんですよ。
柄もいろいろ
生地から刺繍の糸までおなじ「白」を使うことが多いため、あまり目立ちませんが白無垢にも柄があります。
お馴染みの鶴柄
こちらは鳳凰柄
柄の大きさや数、そして配置もそれぞれ違いがあるものなんです。
色打掛はそれらによって着る方(身長などにより)を選んでしまうことがありますが、白無垢では気にせずお好きな柄を選べるのがメリットです。もし小柄であることで和装の着用を迷っているのであれば、色打掛より白無垢がおすすめですよ。
個性派白無垢
なかには特徴的な白無垢もあります。とはいえ、あくまでも婚礼衣装ですからどなたでも気兼ねなくご着用頂けるものです。
一見して違いがわかる白無垢
こちらの白無垢はabitoでは「紅こふき」と呼んでいます。
衿元、袖元に赤のラインが入っているので、一般的な白無垢との違いがお分かり頂けるはずです。
こちらは通称「紅裏(べにうら)」と呼ばれる打掛です。
先ほどご紹介した紅こふきと似通ってはいますが、全くの別ものです。この紅裏はいわゆる裏地が赤(通常は白)となっており、角度によってその赤が見え隠れするので常に違った顔を見せてくれます。
紅こふき、紅裏ともに「紅白」の色使いとなっているので、見た目にもおめでたさを演出することが出来ます。
次はこちら
描かれた刺繍の柄をなぞるように金糸銀糸が施されているので、豪華さを感じます。
こちらは柄が白ではなく、色のある糸(こちらはピンク)で刺繍されている珍しい一品です。生地が白なので薄目のピンクの糸が引き立ち、華やかさを感じます。どちらかというとかわいいイメージですね。
「和装は一着。でも色打掛したらいいか、白無垢にしたらいいか・・・」というお悩みを抱えている方にもお勧めです。
最後に八重がさねの白無垢をご紹介します。
「八重がさね」はどちらかとえいば色打掛に多く、そもそもは平安貴族の女官衣装(十二単とも)をイメージして簡素化したものです。
こちらは八重がさねの色打掛。
衿元、袖元、裾元に鮮やかな色の生地が重ねられています。豪華さと気品があり、伝統を感じる作りとなっています。色打掛バージョンはいろんなお店で取り扱いがあると思うので、気になる方はスタッフさんに相談してみてはいかがでしょう?
そして白無垢の八重がさねがこちらです。※全体的な写真ではわかりづらいので部分的な画像でご紹介です。
こちらでも見えづらいと思いますが、目を凝らして頂くとやはり衿元・袖元に生地の重なりがあるのがおわかりになると思います。もちろん裾元も同様になっているのですが、同色ということもあり一般の白無垢との違いは明確になってはいません。ある意味、こちらに関しては「隠れたおしゃれ」であり、「伊達さ」「粋」というものになります。
元来、和装にはそういった気質がありますので「わかる人にだけわかったもらえたらいい」という感じですかね。
小物を変えておしゃれを楽しめる白無垢
基本的に白無垢に付属される小物(懐剣・ハコセコなど)やお草履は白。
いわゆる「全身真っ白」となる訳ですが、これは絶対ではありません。先程ご紹介した紅こふきや紅裏のようなものもありますしね。でも基本が白だからこそどんな色や柄でも合いますし、目立つものです。
赤をとり入れてみたり・・・・
和柄のものにしてみたり・・・
このようにベースが白地なので、どんな色や柄でもOKなんです。また前述の通り、草履は基本的に白ですが金や赤、その他の色とお好みで選んでもいいのではないでしょうか?
いろいろとアレンジできる汎用性が白無垢にはあるので、ご自分なりのコーディネートで自分らしい白無垢姿をセルフプロデュースするもの良いですね。
最後に
お色直しの衣装として、和装前撮りの衣装として人気があるのは色打掛です。
多分、白無垢と比べて「華やか」であり、「かわいい」を演出できるからだと思います。でもコーディネート次第では白無垢だって色打掛に負けず劣らずの華やかさとかわいらしさをプラスすることが出来ます。
そして白無垢には様々な種類があることをを知ることによって、衣装選びも楽しくなり、主張しすぎないおしゃれを演出することも出来ます。このブログを最後まで読んでくだされば、白無垢への概念がガラッと変わるはずです。結婚式でも前撮りでも和装をお考えであれば、まずは選択肢の一つとして白無垢もご検討してみてはいかがでしょう。きっと衣装選びの幅も広がるはずです。