一般的に貸衣裳店(レンタル衣裳店)は世間では専門色の強い業種と言われています。
そんな専門色の強い業界ではありますが、さらに大きく二分化されているのをご存知でしょうか?
一つはウェディングドレス、振袖などだけを扱う専門の貸衣裳店、もう一つは冠婚葬祭全般にわたる衣裳を取り扱う総合貸衣装店です。
当店の名前は「Wedding Dress abito」と、如何にもドレス専門店のようなネーミングではありますが、実際は後者の総合貸衣装店なんです。ウェディングのドレスや和装をはじめとして、成人式の振袖、卒業袴、七五三衣裳、留袖、モーニング、はたまたお葬式の喪服など幅広いラインナップで展開しています。
そしてロケーション、スタジオでの各種撮影業務も今では主力の事業になりつつあります。もはや貸衣裳店というカテゴリーには当てはまっていないのかもしれません。
本日はお盆過ぎのいたって普通の平日でしたが、「これぞ総合貸衣装店!」というような多岐に渡るお客様のご来店で忙しい一日となりました。
それではそんな本日を時系列で振り返ってみます・
AM9:00
スタッフが出社し、清掃、メールチェックなどオープン前の準備に勤しみます。
AM10:00
Wedding Dress abitoのオープンです。
今日は朝一でウェディングドレスとカラードレスのご試着のお客様がご来店されました。
AM10:30
再来年成人式のお客様がご来店。
前回仮で抑えている振袖の再試着と、また新たに違う振袖のご試着でした。
AM12:00
午前中のお客様もお帰りになり、ランチタイムです。
AM14:00
お葬式で着用する喪服のレンタルのお客様がご来店
AM15:00
明日、abitoのフォトスタジオで和装前撮りされるカップル様がご来店になり、お召しになる色打掛と紋付袴のご試着
AM15:30
結婚式で着用するモーニングのご試着でご来店
このように、平日にもかかわらずなかなかの賑わいの一日となりました。
婚礼衣裳、成人式振袖、喪服、和装前撮り、モーニングと様々なお客様がご来店くださるのも、当店が総合貸衣装店だからこそです。一見、一貫性のないようにも思えますが、共通して言えることは「特別な時だからこその需要」ということ。
ドレスにせよ、振袖にせよ、喪服にせよ、ご自分でお持ちの場合は貸衣裳店は不要です。
しかし特別な衣裳の殆んどは人生で1~2回しか着用しない場合が多いので、「レンタルでOK」という方が多いんです。つまりは「着たいから着る」ではなく、「必要だから着る」衣裳なワケです。
そんな「必要」というご要望にお応えしているのが、当店のお仕事です。
人生の節目の向こう側には「喜び」「悲しみ」「嬉しさ」「感謝」といった様々な感情が存在し、それぞれで着用する衣裳がその感情を増幅させる役割を果たしています。もし衣裳がなかったら・・・そっけないものになってしまうかもしれません。
そう言った意味でも節目の衣裳は「自分の為」だけでなく、携わる全ての方々の為のものであると言えるのではないでしょうか?
喜びはたくさんの方と分かち合うと増幅され、悲しみは軽減されます。
そう考えると、節目の衣裳って思っている以上に必要不可欠なんですね。
総合貸衣装店ということで、多くのお客様の多くの節目に携わらせて頂いています。責任を感じると共に誇らしくもあり、人の役に立つことのできる素晴らしい仕事だと再確認できた一日でした。