宝塚歌劇団(いわゆる宝塚)のファンの方って結構身近にいるものです。
	
	その多くが女性ではないでしょうか?もちろん男性ファンもいらっしゃるのでしょうが、少なくとも私の周りには見当たりません。
	
	
	さて宝塚歌劇団に入団する為には、狭き門である宝塚音楽学校の試験にパスし、入学し、二年に及ぶ学校生活を送り、卒業しなければなりません。時折、音楽学校の特集などもテレビで放映されていますが、相当厳しいようですね。
	それでも頑張れるのは、やはり宝塚歌劇団への憧れがハンパなく強いからですよね。
	
	そんな宝塚音楽学校の卒業式に卒業生がお召しになる衣裳ってご存知ですか?
	
	※画像を貼り付けたいのですが、各権利の侵害となるためリンクからご確認ください
	   ⇒宝塚音楽学校卒業式画像
	
	初めて見る方は「おやおや・・・宝塚にしては地味じゃない?」と思われることでしょう。
	確かに黒の着物に緑の袴の組合せですから、一般の大学や専門学校の卒業使用に比べてしまうと色合いは落ち着いていますよね。でもだからこそ「品」を感じますし、全員同じ衣裳なので迫力があります。
	そして宝塚ファンには憧れの衣裳でもありますよね。
	
	さてこの「黒の着物」についてご説明したいと思います。
	「私も宝塚音楽学校の卒業式のような衣裳がいい!」と思われる方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょう?
	
	早速ですが、「黒の着物」の正体は・・・黒の五つ紋です。通称「紋付き」(女性用)とも言われますが、2つの種類があります。
	一つはみなさんご存知の「留袖」です。
	
	但し、こちらは既婚女性の衣裳となる為、未婚の方が多い学校の卒業式にはNG。
	
	そしてもう一つの黒の五つ紋がごちら。
	
	
	こちらは無地となります。宝塚の卒業式で着用するのがこの衣裳です。
	この衣裳が最も使われる機会は・・・・お葬式なので「黒無地の五つ紋=喪服」と思われがちなのですが、そうではないんです。簡単に言えば「お葬式にも着用可能な和装」ですかね。
	
	この二つの衣裳、つまり五つ紋の黒には共通していることがあります。
	それは女性の和装においては最高礼装であることです。
	
	留袖は結婚式、五つ紋黒無地は葬式で着用されることが殆んどですが、この二つの儀式においてはお立場によりますが最高礼装が望ましいということになります。それだけ「格」が高く、どなたに対しても失礼のない衣裳と言えます。
	
	前置きが長くなりましたが、宝塚音楽学校の卒業式で着用されているのは「五つ紋の黒の無地」です。
	いわば最高の礼装で卒業式を迎えていると言えますね。
	
	当店でも過去に何度がお着物をこの五つ紋の黒の無地をお選びになった方がいらっしゃいましたが、絶対数はかなり少数です。やはりこの着物を「喪服」として捉われる方が多く、「卒業式と言うおめでたい行事にお葬式で着用する衣裳は選べない」と思われるのでしょう。でもご説明した通りですので、卒業式で着用されても全く問題ないどころか、間逆です。
	
	この五つ紋に緑の女袴を合わせれば、宝塚チックな卒業衣裳となります。
	宝塚ファンの方、個性的なコーディネートをご希望の方などはこの組合せをお試しになってみてはいかがでしょう?色目は地味かもしれませんが、違った意味では派手ですし、由緒あるコーディネートなので卒業式がより思い出深いものになることでしょう。
	
	ちなみに当店には留袖はもちろん、五つ紋の黒の無地衣裳もたくさん取り揃えています。
	多分一般のフォトスタジオさんではご用意がないと思いますので、ご希望の方はぜひご相談、ご来店下さい。

