12月中旬となり、今年も残り僅か。
ほんのちょっと前まで紅葉ロケシーズンだったのですが、すっかり寒さが身に染みる季節になってしまいましたね。そんな冬でも和装に身を包まなければならない方々も少なくありません。
・冬の結婚式
・成人式
・賀詞交換会
・和装前撮り
様々あるんですね。
現代において、冬には暖かい服装をします。ニット、ダウンなど「冬用」の物がありますが、和装には「夏用」はあっても「冬用」という概念がありません。なので自分たちで寒さ対策を施さねばならない訳ですが、見た目は変えずにいたいもの。
そんな和装を着用するに当たっての冬の寒さ対策を伝授致します。
和装ではあらゆるところから冷たい空気が入り込んできます。
「後ろ首」「袖口」「裾口」などですね。特に男性においては慣れない袴はある意味スカート的な構造なので、より寒さを感じるかもしれません。しかし現代にはとっても便利なものがあります。
「ヒートテック」です。
上下にこれを着ることで、かなりの寒さ対策となります。ただし、一つ問題もあります。それは和装の場合には簡単に脱ぎ着できないということ。
確かに冬は寒いですが、屋内に入るとやたらと空調が効いている場所もあり、場合によっては「暑さ」すら感じてしまう事もあります。寒さもイヤですが、着慣れない服装での暑さも不快なものです。そんな時はヒートテックの袖や裾をたくし上げて調節することがおすすめです。
そして最大の寒さ対策は何と言っても足元にあります。
和装着用の場合、必ず「足袋」を履きますがこれが最大の問題でもあります。
足袋の素材は綿で二重構造にもなっておらず、その厚さはTシャツよりちょっとあるくらい。
さらに和装の履物と言えば草履となりますが、これがなんとも厄介なんですね。
ほぼ全面がさらされることになります。車で言えば冬のオープンカーのようです。
そして「寒さは足元から」とも言われます。逆を言えば足を出来るだけ寒さから守ることによって、防寒対策となるわけです。ここで力を発揮してくれるのが『五本指ソックス』です。
指が分かれているのでこの上から足袋を履くことが出来ます。足元を二重にすることで、かなりの寒さ対策となりますので是非お試し下さい。ハイソックスタイプを使用すればさらなる寒さ対策になりますよ。
ここで五本指ソックスを利用するに当たっての注意点がいくつかあります。
【あまり色の濃い五本指ソックスは避けること】
先ほど説明したように、足袋は薄い綿で作られているために中に色の濃いものを使用すると透けて見えてしまいカッコいいとは言えません。出来るだけ白に近い色をお選びすることをおすすめします。
【厚手のものは避けること】
殆どの場合、足袋はストレッチ素材ではありません。中にあまりに厚い五本指ソックスを使用すると足袋が履けなくなったり、履けたたとしてもパンパンにみえてしまって見た目的に良くありません。どうしても厚手の物を使用する場合はそれにあわせて、ワンサイズ上の足袋をお選びください。
ヒートテックと違い、足袋の中に履く五本指ソックスはいつでも履いたり脱いだりできるのでとっても便利です。
足元が暖かいだけで体感温度はだいぶ変わってきますので、「寒さに弱い!」「寒いの嫌い!」という方は是非お試しくださいね。
最後に・・・・
和装を着るということは、殆どの場合大切な節目を迎えているということですよね?
そんな節目での服装や装いで最も大切なのは「見た目」です。祝う側、祝われる側問わずに周りの方々へのおもてなしとして、きちっとした和装姿でなければなりません。
その為にはいくら寒さ対策とは言え、ヒートテックや五本指ソックスが見えてしまっては全てが台無しです。
普段着と同じ動きをしてしまうと簡単に見えてしまうので、「今日は和装を着ているんだ」という意識を常に忘れずに、そして美しい和装姿の所作を事前に予習することが大切です。そうすれば「見せてはいけないもの」を見せることなく、大切な節目がより良い一日となることでしょう。
和装での冬の寒さ対策
少しは参考になったでしょうか?