昨日、私の従姉妹の長女が振袖を見に来てくれました。
数日前に電話をもらい、「成人式の振袖見せてよ!」と言ってきたので、「まだ高校三年生でしょ?いくらなんでも早すぎるよ。」と伝えたのですが、家族一同焦っているようでした。
そして来店してもらい、詳しく話しを聞いてみると・・・・。
同じ高校のお友達が成人式の振袖を購入したとのこと、そして膨大な数の成人式の振袖のレンタルや販売のDMが届くので外堀を埋められるように焦りが出てきたようです。出もまだ高校在学中の三年生であり、成人式までは約二年半もあります。
結局は「そんなに焦る必要はない」「振袖業界に振り回されないで」としっかりと伝え、何着か振袖を試着することで「焦り」は解消されたようです。
当店にもDMが届く時期になると、お客様からお問い合わせを頂きます。
「みなさんいつ頃振袖を決めるんですか?」
「まだ残っていますか?」
「早く振袖を決めないと無くなっちゃうんですか?」
みなさんDMやお友達、何より振袖業界に振り回されすぎです。
高校在学中に成人式の振袖で悩むなんてナンセンスですし、無くなりませんし、問題ありません。
まず冷静になってください。
敢えてはっきりいいますが、現在の振袖業界のなりふり構わずのDM攻勢や営業電話などはお客様のことを思ってやっているとは到底思えません。全ては自分の会社やお店の売り上げを確保する為でしかありません。
何度もブログでお知らせしていますが、高校卒業から成人式までの約二年間は女性が最も変化する期間です。
・髪の毛はパーマを掛けられるし、カラーもできます。
・メイクも高校在学中では抑え気味だったものが、正々堂々自由にできます
・年上の方々とのお付き合いが増え、価値観が多様化します
・制服から私服となるので、ファッションも変わります
以上、高校生活とは全く違う環境となります。
つまり高校在学中に「いいな」と思った振袖も、卒業して2年経ったら果たして同じ思いでいられるでしょうか?
レンタルならまだ「変更」ということができますが、購入してしまったら変えることはできません。それでもいいんですか?
世代を問わず、2年後の自分がどうなっているかなんて誰だってわからないものですよね。
見た目はもちろん、気持ちやセンス、環境だってわからないものです。それなのに振袖を二年以上も前に決めてしまうなんてめっちゃリスクがありすぎじゃないでしょうか?
もちろん全て振袖業界が悪いと私は思っています。
振袖という一般の方にとっては未知の世界である事をいいことに、誘導している訳ですから。
「みんな決めている」「早くしないと無くなる」という言葉で焦りを出させるんですからね。
皆さんよーく考えてください。
あなたは少しでも早く振袖を決めるのが最終目標ですか?
本当は「成人式でより輝いている自分の振袖姿で、旧友達と楽しく過ごし、最高の思い出を作りたい」というのが目標じゃないですか?
だったら焦る必要なんて全くありませんし、変化の時期の自分を十分に見極めてからの振袖選びをお勧めします。振袖がなくなるはずないじゃないですか?全然安心しまくってOKです。
※振袖がなくなるといいながら、次の年には振袖の展示会をするのですから矛盾していますもんね。
長々となりましたが、私が言いいたいことはただ一つ。
お気にいりの振袖で成人式を迎え、素敵な思い出を作っていただきたいということです。そして振袖を決めるのはせめて高校を卒業してからにしてください。