衣服は時代を語る
文化・経済・政治・社会など 、その時代を象徴することが多いですね。現代でもファストファッションが隆盛ですが、時代の経済状態を物語っているのではないでしょうか。バブル隆盛の頃は高級ブランドに身を包んだ若者が全国で溢れ返っていましたしね。
今でこそ「洋服」は生活の一部ですが、以前はもちろん和服が中心の時代です。そしてその和服にも時代を象徴するかのような柄が描かれてきました。
昨晩、日本テレビの夜のニュース番組「ZERO」で特集されていましたがご覧になったでしょうか?特集されていたものは「戦争柄の着物」です。
赤ちゃんが落下傘で降下しています。後ろには戦闘機と戦車。
かなりリアルに描かれた戦艦の柄の着物。
戦争柄の着物は男の子に限ったものではなく、女の子の着物や大人の女性用の着物の襦袢などにも描かれていたとのことです。
日清戦争~昭和初期にかけての時代には、この戦争柄は何も特別珍しいものではなく、ありふれた柄だったそうです。まさに時代を象徴したかのような柄ですね。
日本人として、そして和装を扱うものとして恥ずかしい限りなのですが、こういった柄があることを昨晩初めて知りました。ちなみに太平洋戦争中は物資不足により、生地が少なくて済む洋服が主流となったためあまり流通せず、戦後を迎えてからはそのまま衰退したとのことです。
「良い」とか「悪い」とかは置いておいて、やはり衣服はその時代時代を物語るものであると感じました。
色やデザインには流行があり、それが巡り巡っているわけですがその変換も時代に左右されているのかもしれません。
婚礼衣裳も例外ではないと思います。
一時期和装が見向きもされない時代がありましたが、最近では多くの花嫁が和装をお選びになります。私的な見解ですが、「クールジャパン」で日本の文化が世界に大きな影響をもたらしています。
その根幹は「和」から始まっているに違いありません。日本の素晴らしい文化が世代を問わずに再認識されているからだと思います。いわば逆輸入という形でしょうか。
そして時代は未来へ続きます。
「着てハッピー・見てハッピー」な衣服が今後も主流となる時間が続くことが何より大切なことであり、そういう時代であって欲しいと思います。