毎週火曜日と言えば、当店Wedding Dress abitoの定休日です。
これは取引のある美容業界の定休日に合わせてのことです。ちなみに西日本では美容業界の定休は月曜日だそうです。
そんな訳で、昨日はお休みだったのですが、当店では営業前、営業後、そして定休日は会社への電話を代表のスマホへ転送させています。つまり24時間365日電話が繋がる状態にしています。※転送の場合、電話に出れない場合もございます♡
これは創業以来続けていることで、携帯やスマホが出現する前は社長の自宅に転送されていたそうです。過酷♡
「何故そこまで?」
こう思う方は少なくないと思いますが、全て創業者である先代社長のお客様に対する想いなのです。そして代が変わった今でも、変わることなく受け継いでいるのです。
電話を転送させる理由
一番大きな理由は「喪服」
結婚式、成人式、七五三などの「慶事」は突発的に行なわれることはなく、予めスケジュールを立てるもの。一方、お葬式は突然なことが多いものです。
そうなると喪服なども突発的に必要となりますが、貸衣裳店の定休日と重なると用意が出来なくなりますのでお客様にとって厄介なこととなります。このことを解消すべく、例え定休日でも衣装をご用意できるようにし続けています。
「いざ!」という時に安心していただくこともサービスの一環であり、社会的存在意義でもあると考えています。
繋がらないストレスを感じさせないこと
「お問い合わせ」とか「予約」とかって、誰でも思い立ったらすぐにしたいもの。
もし「その時」が定休日で電話が繋がらなかったら、膨らんだ欲求が萎んでしまうこともありますよね。そういった機会を逃さない意味もあります。「鉄は熱いうちに打ちたい!」て言う方が殆どですからね。
そもそもお客様はお店の定休日なんか把握していない
馴染みのお店、定休日が浸透している業界(美容、車のディーラー、病院等)ならいざ知らず、初めて利用するお店の定休日なんてお客様は把握してないですし、調べたりもしません。電話が繋がらなかった時に初めて「定休日かも?」と思うんです。でも「かも?」ですよ。
「もしかして閉店しちゃってる?」
「移転した?」
・・・こんな想像をしてしまうことだって否定は出来ません。
そんなことにならない為にも転送をしている訳です。
現状と転送をうける人間の感想
近年の現状
以前と比べ、営業後、営業前、定休日に電話が転送される件数は少なくなりました。
少なくはなりましたが、定休日に限っては平均して約5~6件のお電話をいただきます。
「予約」「お問い合わせ」「確認」など様々ですが、やはりその殆どの方が定休日だとは思っていないようです。昨日に関してはロケーション撮影のご予約を2件頂きましたが、もし転送されていなかったら他のお店に行ってしまったかもしれませんし、二度と電話を頂くこともなかったかもしれません。
こう考えると、転送って大切だなと痛感しています。
24時間365日転送を受ける自分の気持ち
先代社長である父が始めたこのサービス、この役目を自分が引き受けた当初は「気が休まらない」「面倒」「今の時代はメリハリ付けた方が良くない?」とか思ったものです。だって定休日はもちろん、お盆休みも、年末年始の休みもいつ電話がかかってくるか分からないですからね。
トイレやお風呂でもスマホと一緒♡
呑みにいってもスマホと一緒♡
そしてそしていつどんなお電話がかかってくるか分からないので、基本的に遠出は出来ません。
ホント、このことが嫌で嫌でしょうがなかったのですが人間はどんな環境にも適応してしまうものですね。今では「当然のこと」と思っていますし、逆にご予約やご成約を頂くことがあるのでありがたいとさえ思っています。
定休日に電話がかかってくればくるほど嬉しいですし、逆に一本もないと寂しく感じます。
後書き
創業から30年以上、私が担当するようになって15年、この電話転送は変わることなく続けています。そしてこれからも。
今日、このように改めて書き綴ってみると、如何に当店にとって重要なことだったかがわかります。前述のようにこんなことをしているのは貸衣装店では全国でも稀なことだと思います。やはり他がやらないことこそ「やるべきこと」だと実感します。
そして担当になってからの自分の気持ちの変化に対しても思うことが色々あります。
「電話が繋がる安心感」・・・とっても大切なことです。
だって「必要」と思ったからこそ電話をするわけですから、やっぱりお応えしたいですからね。自分がお客様の立場だったら、やはりいつでも電話が繋がると嬉しいものですからね。