以前に建築業を営む知人から、「お客様の蔵を解体する際に引き取ってきた『長持』あるけどいる?」との連絡を受け、「ぜひぜひ♪」と言って頂戴したのがこちら。
これが「長持(ながもち)」です。
長持とは・・・
【衣類や蒲団、調度品などを保管する為の長方形をした蓋付きの大きな木箱。かつては花嫁が輿入れする際の必需品とされた】とのことです。
「花嫁の輿入れ」というキーワードはまさに当店にぴったりですし、和の雰囲気もたっぷり。什器としてではなく、飾り物として利用していこうと思ってゲットしました。
内部はとっても綺麗。しかもかなりの大きさがありますが、男性一人で移動できるくらい軽い作りになっています。
あれから2年・・・やはりでかいものはでかいまま。
「大は小を兼ねる」とは申しますが、ここまで大きいと兼ねません。そんな訳で、つい昨日までは置き場所に困り果て、このような感じで店内に配置していました。
雰囲気はいいんですが、またにお客様から冗談で「棺桶?」なんてお言葉も・・・・。まぁ見ようによってはそう見えなくもないですからね(汗)。
そして本日、一念発起して新たなる活用をしていこうと試行錯誤(本当はひらめき)。時間だけはたっぷりありますからね(泣)。そしてこうなりました。
逆光でちょっと見えづらいですが、振袖の展示レイアウトで活用してみました。
長持を立てて使った人ってこれまでいるんですかね?
我ながら斬新なアイデアであり、ビジュアルもそう悪くはないかなと思います。何と言っても左側に小物等を飾れる段があるので、何とか様になっていると思われます。
ただですね・・・
蓋を開けたことにより、立ててはいるものの、さらにはトルソーが入ったことで見ようによってはより棺桶っぽさが醸し出されているような気もします。絶対横にしてはいけないですね(笑)。
現在、日本はもとより世界中が大変厳しく、不安ばかりが募る日々が続いています。
終息がいつになるともわかりませんが、間違いなくその時は世界が変わっていることでしょう。決して「以前に戻る」ということはないんじゃないかと考えます。
つまりこれまでの常識や考え方では次の時代を生き抜くのは相当困難をともなうのではないでしょうか?
「衣類や調度品を保存するもの」
「横に置き、蓋は閉めておくもの」
長持はずっとそう思われてきましたし、それを疑う人は殆どいなかったでしょう。だからこそ現代では活用が難しかったのだと思います。でも縦にするだけで、蓋を開けるだけで世界が変わることもあるんです。
これからはそう言う時代が来るんでしょうね。
こんな時期だからこそ私は長持を立てることが出来ました。他にもまだ何かあるはず。
お金には不安が・・・だけど時間だけはたっぷりあるので今後もいろいろと試していきたいと思います。
ただやりすぎてしまい、落ちついた頃には変な店になっているかもしれませんけどね(笑)。とりあえず「感染しない」「感染させない」ことを第一に頑張りましょう!