留袖を着用できる唯一の機会、それは結婚式

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最近は結婚式で留袖ではなくドレスをお召しになるお母様も増えていますね。

新郎新婦やお相手側のご要望に合わせてのことだったり、結婚式のスタイルによるものだったりと理由は様々ですがそういう時代になっているのかもしれません。当店にも「母親用のドレスは有りますか?」というお問い合わせをいただく事が増えました。

ただ当店では取り扱っておりませんし、この先その予定もありません。

ドレスには「デザイン」「色」「サイズ」など判断基準が多すぎて、中途半端な品揃えをすることが出来ないことが最大の理由です。以前は取り扱っていたのですが、その当時の経験からもちょっと難しいですね。

確かに留袖よりドレスの方がお召しになって楽ですし、余計な費用(お着付け代)なども不要です。
チャペル挙式にも雰囲気が合いますし、今時期の暑い季節には最適な衣裳だと思います。

でも・・・・。

やはりお母様としての衣裳の重みは留袖が勝っているのではないでしょうか?これは良い悪いのことではなく、あくまでもイメージの話しです。ご存知だと思いますが、留袖は既婚女性がお召しになる上で、喪服と同様に和装の最高礼装です。
そんな最高礼装にも関らず、現在の日本において唯一お召しになる機会はほぼ結婚式だけです。不思議ですよね。

つまり結婚式で留袖をお召しにならないということは、おそらく一度も袖を通さないこととなります。
ちょっと寂しい気がしますね。

ドレスに比べ、留袖は着付けてもらわなければなりませんし、締め付けられますし、動きづらい・・・よーく考えたら良いことなんてないような気がしますが、それ以上に結婚式に華を添え、重みを持たせ、「母親」というお立場を素敵に演出してくれる日本が誇るべき素晴らしい衣裳です。

貸衣裳店として、和装に携わる者として、そして個人としても可能であれば結婚式では留袖をお召しになって頂きたいと願っております。もしかしたら時代に逆行する考えなのかもしれませんが、それでも構いません。もちろん商売の為でもありますが、日本の素晴らしい伝統と文化を継承する為にも留袖の魅力をこれからもお伝えしていきたいと思っています。

留袖最高!

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