今日は久しぶりに和装前撮りの様子をお知らせしようと思います。
今回の和装前撮りはロケーション撮影で、ロケ地はabitoがおすすめの場所ではなく、お客様のリクエストされた場所でした。当店はそんなご要望にもお答えしていますよ~。
栃木県の秘境といわれる湯西川で撮影
前述の通り、今回のロケ地はお客様のリクエストされた場所で、日光市湯西川でした。しかも温泉旅館での撮影でした。
abitoのある宇都宮からは車で1時間40分ほどかかり、自然豊かな湯西川は「平家の里」として知られています。そんな湯西川の中でもさらに奥深い場所にあるのが今回のロケ地である温泉旅館『平の高房』さんです。
※平の高房さんのウェブサイト
「日本の秘湯を守る会」にも参加されているんですね~。ということは、高房さんの温泉も「秘湯」ということになります。
高房さんでは日帰り温泉も受け付けているようなので、もしお近くに行った際には「秘湯」で日頃の疲れを癒されてみてはいかがでしょうか?
ちなみに表玄関はこのようなとても風情があり、気分も盛り上がります。
撮影の様子
この日はあいにくの雨でしたが、お客様のリクエストにより「撮影のメインは旅館の館内で」との事でしたので、天候を気にせず進行することができました。
まずはお二人がお泊りになったお部屋からスターとです。
こちらのお部屋には「床の間」があり、掛け軸が飾ってあったので人気のある「正座ポーズ」、「三つ指ポーズ」を撮影。結婚のお知らせや年賀状などでお使いになることが多い写真です。
ちなみにこのお部屋の名前は「重盛」、そして奥の部屋が「清盛」、手前が「宗盛」となっています。歴史好きな方ならお気づきだと思いますが、平家が隆盛を誇った三代の当主の名前から来ています。
チェックアウト後ということもあり、館内の至るところで撮影させていただきました。こちらはお部屋近くの階段で。
こちらは囲炉裏のある「食事処」。漆喰の壁、大きな梁、そして囲炉裏がとっても素敵な雰囲気を醸し出しています。
当店では撮影の合間にお二人にどんな雰囲気で撮れているのかをご確認いただいています。こうする事でお客様は安心してくださるんですね。とっても大切なことなんです!
花嫁様は色打掛から白無垢にお色直し!
先ほどとはまた違った囲炉裏にまで「お銚子」「お猪口」のアイテムと共に夫婦水入らず的な撮影を・・・・。
そして花嫁さまは白無垢では「綿帽子」の着用をご希望されました。
通常、綿帽子は鬘(かつら)の上から被せるものですが、当店では鬘なしでも綿帽子姿を実現させています。
洋髪に秘密兵器を装着する事によって、時間と手間を掛けずに綿帽子姿が完成します。
一見、簡単そうに見えますが慣れているからこそです。綿帽子はただ被せれば良いものではなく、お顔との位置的なバランスと共にどれくらい膨らみを持たせるかが肝です。それが上手く行かないと古臭くなったり、頭だけが大きく見えたりしてしまいます。
最後はやはり赤の番傘と共に「しっとり」として、「凛」とした白無垢姿の撮影。
約2時間半に渡る撮影が無事終了しました。
今回のお客様はこんなお二人
お二人は横浜にお住まいであり、新婦様は群馬県、新郎様は静岡県のご出身で結婚式は東京で挙げられるそうです。
つまり栃木県には縁も所縁もないお二人なのですが、旅館の高房さんを経営されているご家族とお知りとのこと。夏休みを利用して高房さんにご宿泊し、ついでに和装前撮りをしようとお考えされたそうです。そして栃木県内でロケーション撮影(和装前撮り)をネットで検索し、abitoにたどり着いていただいたのです。
いつもこういう時思うのですが、お二人とは目に見えない「縁」があったからこそお会いすることが出来たんですね。
撮影には新婦のご両親も群馬県からお越しいただき、高房さんのご協力もあってアットホームな雰囲気の中、かけがえのない思い出となる撮影を行うことができました。感謝の一言に尽きます。
県外のお住まいのお二人とのやり取り
最初は新婦様からいただいたお電話から始まりました。
「8月18日に撮影したいんですけど、スケジュールは空いていますか?」
ロケーション撮影ご希望のお客様の殆どがご来店されての「プラン説明」から始まりますが、横浜在住ということもありそうも行きません。約10日の間にメールでやり取りさせていただくこと十数回、その中で少しずつお二人のご希望をお聞きしながらプランニングしていきました。
そして前日、宿に行く前にご来店いただいて、色打掛・白無垢をお選び頂き、詳細なタイムスケジュールを組んで当日を迎えました。
高房さんでの撮影は正午までということもあり、私たちスタッフは朝6時に出発し、8時に到着。すぐにお支度を開始して、9時30分には撮影を開始しました。
朝食後、そしてチェックアウトで忙しい時間帯にもかかわらず、懇切丁寧にご対応くださった旅館高房さんのオーナー様を始め、スタッフ様には感謝しかありません。お盆休み直後なのにとても多くの宿泊客がいらっしゃるのも納得の一言です。このホスピタリティーがあるからこそですね。
当店も見習わなくてはなりません。
お客様にご利用いただき、仕事ととは言え、普段行かなないような場所に行けて、初となる旅館ロケを経験させていただけてabitoは幸せものです。いつもながらですが、「お客様に恵まれている」と本当に嬉しく思っています。
後書き
これまでabitoのフォトウェディング、そして和装前撮りはハッキリとは明記していませんでしたが、心の奥底では「栃木県内の方」がメインターゲットにしていました。しかしここ数年、そして最近になってさらに「県外在住のお客様」からお問い合わせ、ご利用をいただく事が多くなりました。
これもネットがあればこそ。ネットに力はすごいなと改めて感じています。
abitoとしては素敵なロケーション撮影を通して、栃木県に方には「栃木の魅力の再発見」をして頂きたいですし、県外の方には「栃木を思い出の場所にして頂き、もっと身近に感じて欲しい」と考えています。
栃木県には日光や那須などの観光地があるので、お泊りをしたついでに栃木の素敵なロケーションで思い出づくりをしていただけるようなプランを考案中です。ホテルや旅館などでの宿泊をセットにした利用しやすいフォトウェディングプランにしていきたいと考えていきます。
abitoは自治体や観光業会とは違った角度から、協力していただける方々と独自で栃木の魅力に発信、そしてご来県頂けるような取り組みを進めていきます。
今回撮影させて頂いたお二人はお若いのにとてもしっかりとされていて、穏やかで優しい素敵なカップルでした。
そんなお二人にお選びいただけたこと、またそんなお二人の一生の思い出に関われたこと光栄に思っています。それと同時に、お二人にとって栃木県は間違いなく思い出の場所になったはずです。
少しは生まれ育った栃木県に貢献できたのかも!? でもまだまだこれからです。