一口に「貸衣装店」と言っても店舗によって取り扱う商品のバランスが違います。
ウェディングドレスやカラードレスを中心にしているお店もあれば、一般和装の留袖や付下げなどを中心にしているお店もあり、はたまた成人の振袖や七五三衣裳などのシーズン物を中心にしているお店など様々です。
当店はドレスはもちろん振袖も七五三、留袖やモーニング、そして打掛など様々な衣裳を取り扱うバランス型の貸衣裳店に位置します。しかしとりわけ打掛(白無垢や色打掛)の品揃えは県内でもトップクラスです。打掛って仕入れ価格が結構な金額になるので、そうそうまとめて仕入れることってなかなか出来ないので、そう言った意味では他の競合さんと差別化出来ていると考えています。
色打掛で人気の色と言えば・・・・
赤。
赤の色打掛にも様々あり、見比べて見るとその違いは一目瞭然です。しかし最近になって和装ブームに乗り遅れまいと、慌てて取り揃えようとしてもここまでの赤のバリエーションを集めるのは経費的にも無理です。ちなみに上の画像では4着だけですが、もちろんこの他にも多くの赤い色打掛が当店にはあります。
こちらを見ていただきましょう。
このタンスは打掛専用のタンスで、一つの引き出しに1着、もしくは2着の打掛を保管しています。ざっと見ただけでも余裕で100着以上が保管されていることがご理解いただけると思います。しかもこのタンス以外にも打掛を保管しているので約200着ぐらいですかね。
よく耳にすることですが、和装前撮りや和装のレンタルで訪れたお店で【数着しか打掛を見せてくれなかった】というお話しをお客様がされます。見せてくれなかった・・・それだけならもしかしたら他にもあるのかもしれませんが、【この中からお決め下さい】ともし言われたのなら、間違いなくそれしか取り揃えていないということで間違いないと思います。
例えばこれが打掛でなく、ドレスだった場合はあなたはその中から選べますか?
殆んど・・・いや全員が「NO」とお答えになるはずです。もちろんドレスでそうされるお店はほぼないと思いますが、打掛の場合は決して少なくないのです。なぜドレスではやらないことを打掛でやるのか、おわかりになりますか?お客様がわからないことをいいことに「打掛ってこんなもんですよ」という安易な考えで対応しているからです。
ドレスだって打掛だって比較してこそ違いがわかり、「これが好き!」となります。記念の1着は消去法ではなく、ピックアップで選びたいものですね。
当店の和装前撮りのアンケートでも殆んどのお客様が価格やロケ地などよりも衣裳、つまり打掛を重要視しています。もし当店に打掛が数着しか取り扱いがなかったら、現在のようにご成約はしていただけないことでしょう。それだけ「和装の品揃え」「和装の種類の豊富さ」「和装を選ぶ喜び・楽しさ」は重要である訳です。
当店では打掛に関する知識や情報をお持ちでなくても安心してご覧いただけます。
懇切丁寧に説明するのではなく、まずはたくさんの打掛をご覧いただき、お客様の感性で数着をお選びしてもらいます。その数着それぞれの特徴やポイントを説明し、ご納得していただいてからのご成約となります。わからない衣裳だから「スタッフに選んでもらう」のではなく、「自分で選んだ」という満足感を感じていただくことこそがもっとも大切なことだと考えています。
結婚式でのご着用の打掛レンタル、そして和装前撮りをお考えの方はまずは気軽にご相談下さい。
当店ではお客様にご納得いただくために出し惜しみなく打掛をお見せいたします。もちろん何着でもご試着OKです。
着物のご紹介
色打掛をもっと華やかにするとっておきの裏技
婚礼和装、特に色打掛の人気が年々高まっています。
これまで結婚式においては白のウェディングドレスで式を挙げ、ヴェールを外して披露宴に入場。その後カラードレスにお色直しというパターンが定番でしたが最近ではカラードレスの代わりに色打掛を選ばれる花嫁も増えています。「お色直し」とはただ単に衣裳の色を変えることを意味するだけでなく、テイストそのものを変える意味も持ち合わせています。
つまり色と共に洋装から和装へのテイストを変えると、よりその効果が大きくなり、ご親族はもちろんゲストの方々にも驚きと喜びをサプライズできることになります。これが色打掛をお色直しの衣裳として選ぶ醍醐味といえます。
さてそんな色打掛はもともと華やかな衣裳。
ある意味ドレス以上かもしれません。
色打掛は白の掛下という着物の上に羽織るのが通常です。その白が色打掛の柄や色を際立たせる効果もありますからね。
でももっと、さらに色打掛を華やかにさせるとっておきの裏技があります。「もっとゴージャスにしたい」「人と違う着こなしをしたい」とお考えに花嫁には大変おすすめとなります。といっても大して難しいことではなく、中に着る白の掛下をカラフルな大振袖に変えるだけでOKなんです。
それではご覧下さい。
左側がいわゆるおお振袖という婚礼和装で、右側がその上に色打掛を着せた画像です。マネキンなのでわかりづらいかもしれませんので、もう一つもご覧下さい。
黄色の大振袖に花萌葱の色打掛を合わせてみました。
※PCの方はドラッグしながら左右にスライドさせると画像が比較できます。
通常ならば白になる襟元に色が入るだけで想像以上に華やかに・・・そう例えるなら江戸時代の大奥での着こなしのようです。またこのコーディネートにはもう一つ大きな利点があります。ただこの組合せにするだけではなく、色打掛を脱ぐことで大振袖姿も楽しんでいただけることです。
つまりご親族、そしてゲストの方々にあなたの色打掛姿だけでなく、大振袖姿を披露することができる訳です。
大振袖婚礼専用の衣裳ではありますが「振袖」の一種でもあるので、未婚女性の最高礼装の和装と言えます。多くの花嫁は「振袖姿は成人式が最後」だとは思いますが、これまでお世話になった方々や気を許せる方々に【最後の振袖姿】をご披露してみてはいかがでしょう?入場の際に「花嫁の最後の振袖姿をご覧下さい」なんてナレーションが入れば盛り上がること間違いないですよ!
かわいい大振袖姿、そしてとっても華やかな色打掛姿の両方を結婚式で楽しむこともご検討してみてはいかがでしょう?
和装へのお色直し時間を短縮する便利アイテム 「二部式掛下セット」
結婚式でドレスから和装のお色なおしで最も気がかりなのは着付け時間です。
和装の着付け、特に婚礼和装である打掛の着付けは結構な時間がかかるために「あまりゲストをお待たせするのも・・・」ということで、残念ながら諦めてしまうこともあります。2時間半という大変短い時間の披露宴では5分10分がとっても貴重ですからね。
でも打掛の着付けに「二部式掛下セット」を使えば大幅に着付け時間を短縮することが出来ます。
腰紐や伊達締めを使うことなく、装備されたゴム付きの紐で簡単に着付けることができます。
そして掛下の作り帯はこちら。
当店でも和装前撮りの場合は殆どこの二部式セットを使用しています。その仕上がり具合は通常の着付けとなんら変わる事はありません。サクサクと和装の着付けが進んでいきますので、その早さに驚かれることでしょう。
お色直しの時間が気になる方は二部式掛下セットで問題が大幅に改善されますよ!
「時は金なり」なんて言葉もありますが、結婚式においての時間は更に貴重です。少しでも多くの時間をご家族やゲストの方々と過ごしたいですものね!
当店では白無垢、または色打掛をレンタルされるお客様でご希望があった場合はこの二部式掛下セットをお貸し出ししています。また単品でのレンタルも受け付けておりますので、気になる方はお問い合わせ下さいませ。
和装の寒さ対策 寒さも足元から
12月中旬となり、今年も残り僅か。
ほんのちょっと前まで紅葉ロケシーズンだったのですが、すっかり寒さが身に染みる季節になってしまいましたね。そんな冬でも和装に身を包まなければならない方々も少なくありません。
・冬の結婚式
・成人式
・賀詞交換会
・和装前撮り
様々あるんですね。
現代において、冬には暖かい服装をします。ニット、ダウンなど「冬用」の物がありますが、和装には「夏用」はあっても「冬用」という概念がありません。なので自分たちで寒さ対策を施さねばならない訳ですが、見た目は変えずにいたいもの。
そんな和装を着用するに当たっての冬の寒さ対策を伝授致します。
和装ではあらゆるところから冷たい空気が入り込んできます。
「後ろ首」「袖口」「裾口」などですね。特に男性においては慣れない袴はある意味スカート的な構造なので、より寒さを感じるかもしれません。しかし現代にはとっても便利なものがあります。
「ヒートテック」です。
上下にこれを着ることで、かなりの寒さ対策となります。ただし、一つ問題もあります。それは和装の場合には簡単に脱ぎ着できないということ。
確かに冬は寒いですが、屋内に入るとやたらと空調が効いている場所もあり、場合によっては「暑さ」すら感じてしまう事もあります。寒さもイヤですが、着慣れない服装での暑さも不快なものです。そんな時はヒートテックの袖や裾をたくし上げて調節することがおすすめです。
そして最大の寒さ対策は何と言っても足元にあります。
和装着用の場合、必ず「足袋」を履きますがこれが最大の問題でもあります。
足袋の素材は綿で二重構造にもなっておらず、その厚さはTシャツよりちょっとあるくらい。
さらに和装の履物と言えば草履となりますが、これがなんとも厄介なんですね。
ほぼ全面がさらされることになります。車で言えば冬のオープンカーのようです。
そして「寒さは足元から」とも言われます。逆を言えば足を出来るだけ寒さから守ることによって、防寒対策となるわけです。ここで力を発揮してくれるのが『五本指ソックス』です。
指が分かれているのでこの上から足袋を履くことが出来ます。足元を二重にすることで、かなりの寒さ対策となりますので是非お試し下さい。ハイソックスタイプを使用すればさらなる寒さ対策になりますよ。
ここで五本指ソックスを利用するに当たっての注意点がいくつかあります。
【あまり色の濃い五本指ソックスは避けること】
先ほど説明したように、足袋は薄い綿で作られているために中に色の濃いものを使用すると透けて見えてしまいカッコいいとは言えません。出来るだけ白に近い色をお選びすることをおすすめします。
【厚手のものは避けること】
殆どの場合、足袋はストレッチ素材ではありません。中にあまりに厚い五本指ソックスを使用すると足袋が履けなくなったり、履けたたとしてもパンパンにみえてしまって見た目的に良くありません。どうしても厚手の物を使用する場合はそれにあわせて、ワンサイズ上の足袋をお選びください。
ヒートテックと違い、足袋の中に履く五本指ソックスはいつでも履いたり脱いだりできるのでとっても便利です。
足元が暖かいだけで体感温度はだいぶ変わってきますので、「寒さに弱い!」「寒いの嫌い!」という方は是非お試しくださいね。
最後に・・・・
和装を着るということは、殆どの場合大切な節目を迎えているということですよね?
そんな節目での服装や装いで最も大切なのは「見た目」です。祝う側、祝われる側問わずに周りの方々へのおもてなしとして、きちっとした和装姿でなければなりません。
その為にはいくら寒さ対策とは言え、ヒートテックや五本指ソックスが見えてしまっては全てが台無しです。
普段着と同じ動きをしてしまうと簡単に見えてしまうので、「今日は和装を着ているんだ」という意識を常に忘れずに、そして美しい和装姿の所作を事前に予習することが大切です。そうすれば「見せてはいけないもの」を見せることなく、大切な節目がより良い一日となることでしょう。
和装での冬の寒さ対策
少しは参考になったでしょうか?
打掛の豆知識 「意外と知らない打掛の仕組み」
打掛という衣装だけで打掛姿になれるわけではないことを知っていますか?
打掛だけでなく、和装全般に言えることですが洋服やドレスと違ってとても「手間」がかかる衣装です。人によっては「面倒くさい」とか「堅苦しい」なんて思うかもしれませんが、それこそが打掛の価値であり美しさであるとも言えます。美味しい料理は味だけでなく、見た目も美しいものですが完成するまでに料理人が手間隙かけているのと同じことです。
今日は打掛姿が完成するまでを簡単に説明したいと思います。
打掛姿完成までの過程
①肌襦袢を見に付ける
肌襦袢と裾除けは普段で言えば「下着」のようなものです。柔らかく、汗を吸収してくれる素材で出来ており、和装を着る上では欠かせないものです。ちなみに上半身部分が肌襦袢、下半身部分が裾除けです。
また打掛用の肌襦袢はちょっと特殊に出来ています。
襟の後ろ部分が通常の肌襦袢より深めになっています。なので留袖用の肌襦袢では代用できません。ご注意くださいね。
②長襦袢を着る
長襦袢は肌襦袢の上に着る着物です。普段で言えば「カットソー」や「シャツ」と言えるかもしれません。そして着付けの際はこの長襦袢から「腰紐」「伊達締め」などを使いながら美しい打掛姿になるように、形作っていくことになります。
③掛下
掛下は長襦袢の上に着る着物です。長襦袢がシャツやカットソーだとしたら、この掛下は「ニット」や「ベスト」と言えるかもしれません。今回は敢えて白の掛下にしましたが、今では色や柄入りの物もあります。そしてこの掛下には多くの和装小物をコーディネートすることになります。
「懐剣」「筥迫」「帯」「帯締め」「帯揚げ」「抱え帯」、その他「末広」も。また着付けする際にも「おとんこ」「帯枕」「帯板」「腰紐」「伊達締め」「衿芯」のような着付け小物が不可欠となります。
④打掛を着て完成
長襦袢の上に打掛を着て、ようやく打掛姿の完成です。洋服に例えるならブルゾンやジャケット、コートのような位置づけですかね。画像ではお引きずりにしていますが、外へ出たり歩いたりする際には動きやすいように「おはしょり」することもあります。
こんな感じです。
今は打掛では「洋髪」にされる方が殆んどですが、鬘(かつら)や綿帽子、角隠しをご希望される方もいらっしゃいます。どんな和装スタイルにするかは花嫁さまのご希望によって様々ですが、より日本的、伝統的なスタイルをお求めならばやはり鬘は外せないと思います。
まとめ
ご紹介したように打掛姿になるまでは「肌襦袢・裾除け」⇒「長襦袢」⇒「掛下」⇒「打掛」といった順番で重ね着が必要となります。そしてこれらの着物の他に様々な小物が必要で、ざっと数えただけでも相当なものとなり、一つたりとも欠かせないものばかりです。また着付けに関してもやはり特別な技術が必要となります。
本当に複雑で、面倒で、大掛かりな衣装の打掛ですが、仕上がった打掛姿は美しく荘厳です。手間隙をかけたからこそ出来上がるものだからこそ価値があると言えるでしょう。
打掛は「打掛だけ」でなく、様々な着物と小物が欠かせず、特別な着付けの技術があって初めて命が吹き込まれます。日々様々なことが便利になり、機能的になっていいますが、打掛は時が止まったかのように以前と変わらぬままです。つまり「不変の価値」があるとも言えます。もし価値がなければ変化せざるを得なかったはずですし、消滅していたはずです。
数百年に渡って受け継がれてきた伝統と文化がここにあります。時を越えて今に至る不変の価値をぜひ「結婚」という人生の大きな節目で体感して頂ければと思います。きっと間違いなく日本というこの国の今まで知らなかった魅力を再発見できるはずです。
結婚式では時間の関係でお召しになれなくても、今は「和装前撮り」というものがあり、結婚式とはまた違った形で打掛を楽しむことができます。そして日を追うごとに秋が深まる今こそ和装前撮りに最高の季節です。爽やかな気候、穏やかな日差し、そして美しく色付く紅葉のなかでのロケーションフォトは当店でも大変人気で、多くのご予約を頂いています。
まずは気軽にご相談下さい。とっても嬉しい特典付きのキャンペーン開催しています!
打掛姿に色を添える小物にも注目してください
とっても気に入って購入した洋服。
そのままでももちろん素敵なんですが、より一層素敵にする為にようふくに合わせて「ネックレス」「ベルト」「靴」「時計」「帽子」などのアクセサリーは欠かせませんよね?
どんな組合せにするかで印象がガラッと変わりますものね。
色打掛や白無垢も同じです。
多くの方にとって、「打掛」という衣装は身近なものではないのでピンと来ないかもしれません。ですがドレスも小物でトータルコーディネートするように、基本的にどんな衣装でも小物って意外と大切なんですね。
今日はそんな和装にまつわる小物をご紹介します。
草履
草履も色々あるんですよ。基本的に、当店では白無垢には左側の白いもの、色打掛には右の金色のものをお付けしています。
でもこの他にもこんな色の草履があります。
こちらは「白無垢」「色打掛」「黒引き振袖」とどんな婚礼和装にも合わせられる赤草履。
この銀の草履は白無垢でご利用頂けます。
鼻緒に赤ラインが入ったこちらの草履は「紅こふき」「紅裏」といった特定の白無垢専用のものです。
この他にも黒やベージュの草履があり、衣装の種類や色によってコーディネートして頂けます。
半襟
花嫁の衿元を彩る半襟は重要なポイント言えます。基本的には白ベースの無地が一般的ですが、最近では様々な柄、そして色のものが使われることが多くなりました。しかし半襟はあくまでも打掛を彩るものであり、主役ではありません。ですから当店では白ベースの刺繍入りの半襟をおすすめしています。
刺繍によって立体的になった半襟が上品さと華やかさを演出します。
こちらは金糸が入っているので豪華さを感じつつも、落ち着いた美しさを感じる半襟です。
和柄の半襟もおすすめですが、打掛の色と柄を考慮しないと帰ってごちゃごちゃし、美しくありません。
やはりコーディネートには「相性」がありますから、それを無視せずにキッチリと合わせたいものですね。
懐剣・ハコセコ
打掛にはなくてはならない小物である「懐剣」「はこせこ」等はどんなものを選ぶかによって、印象が変わってきます。色はもちろん、様々な柄があるのでどれを選ぶか悩むのも楽しみの一つですね。
基本的には白無垢には「白」、そして色打掛には「ゴールド系」となります。打掛の色や柄に合わせて、豪華に、個性的に、オシャレにコーディネートしていくのが人気ですよ。
一番人気の市松模様。白無垢で合わせる花嫁が多いですが、もちろん色打掛にもおすすめです。
和柄に薄青の小物は上品さがありますね。赤の花柄がひと際目立つので、胸元をより一層華やかにしてくれること間違いなし!
打掛姿をクラシカルに演出するならこんな濃い目の紫がおすすめです。歴史と伝統を感じさせてくれます。
明るいイエローなら打掛姿を「可愛い」に変身! 無地なのでとても使い勝手が良く、いろんな打掛にコーディネート可能です。
こんなブルーもあります。
その他、さまざまな和装小物
これまでご紹介した小物は目立つ位置で使われるものですが、それ以外にもいろんな小物があります。
末広
帯止め
帯締め
髪飾り
笄(こうがい)、簪(かんざし)
まとめ
ご覧いただいたように、打掛にはそれを彩る様々な小物があります。もしかしたら洋服やドレスより多いかもしれません。つまり、同じ打掛でも「あなただけのコーディネート」を楽しめることとなり、オリジナルとなる訳です。ひとつひとつ選んでいくのはとても大変な作業ですが、だからこそ楽しいとも言えます。
もちろん私たちプロもアドバイスさせて頂きますが、まずは自分で好き勝手にやってみてはいかがでしょうか?和装は懐の深い衣装なので、ある程度自由に小物を選んでもしっかりと着地させてくれるはずです。
歴史と伝統がある打掛は時代時代の背景に反応し、変化し続けてきたからこそ今に伝わっています。
そういった意味ではいつでも「歴史があり」、いつでも「最新の」衣装であると言えます。
和装を着る機会は今の時代においてはなかなかありません。七五三、成人式、卒業式、そして結婚式くらいですかね?だからこそそういった機会には思いっきり和装の世界に浸って頂きたいと思います。
結婚式のドレスはイエローが人気なら、和装も黄色がいいかも
やはり映画の影響力ってハンパない♡ですね。
現在公開中のディズニー映画 「美女と野獣」から火がつき、結婚式でもイエローのドレスが大人気だとか。女性ならやっぱりベルに憧れちゃうんですよね♪
でも「ウェディングドレスは着るけど、お色直しは和装がいい!」なんて花嫁にはちょっと縁がありませんよね。それならいっそ黄色の和装を選んでみてはいかがでしょう?
日本の婚礼衣装にだってカラフルな色合いのものがある
日本の婚礼衣装って「白」「赤」をイメージしますが、あなたが思っている以上にいろんな色があるんです。黒もあれば緑も紫もピンクもあります。でも黄色ってなかなかないんです。でもこんな鮮やかな色の和装もあるんですよ~。
この和装の種類は昨日のブログでご紹介した大振袖(本振袖)で、引き振袖とも呼ばれます。成人式で着る振袖との違いは昨日のブログでご確認ください。
この大振袖の黄色は本当に鮮やかで美しい発色をしています。マネキンに着せているので「おはしょり」していますが、お引きにして着用することも出来ます。
カラフルな黄色ですが、キュートでもあり、大人っぽくもあり、それでいて上品さが漂っていますね~。これを着れば日本版ベルに大変身できちゃうかも!?
日本だから「ベル」じゃなくて「鈴」かもしれませんけどね!
小物のコーディネートで個性を演出
この黄色の大振袖はコーディネートする小物によって見え方もガラッと変わります。そして小物の選び方には正解はなく、「これがいい!」と直感で選んだものが一番なのです。なので「自分らしいコーディネート」をする事で、個性を表すことができるんですよ。
まとめ
イエロードレスが大人気ですが、その流行に乗るか乗らないかはあなた次第。半分だけ乗っかり、半分は乗っからない選択をするなら黄色の和装がいいかもです。気持ち的、色的にはベルになり、ブームが去った後は「私は流行に乗せられたりはしない女なの」・・・と言い切る事が出来ますよ♡
できる女は「その後」のことも想定して行動するものですからね。
読めると自慢できる打掛に関する3つの漢字
伝統・文化として長きに渡って受け継がれているものの名称には読むことはもちろん、何を指すのかさえ分からない漢字があります。
日本の衣装の文化である打掛にも難しい漢字が有ります。日常ではお目にかかることすらない漢字で、読めなくても差し障りは殆どゼロですが、読めたら自慢できるかもしれません。書けたらもっと凄い!
そんな打掛に関する難しい漢字を3つ教えちゃいます。もちろん何を指す名称なのかも伝授します。では早速いきましょー
鬘
何となく形から髪に関係するものだと想像できますね。この漢字は「かつら」と読みます。そうです、皆さんがご存知のカツラを漢字にした物なんですね。でも和装の世界ではこちらを指します。
白無垢や色打掛などを着る時に使うものです。ちょっと前まではこの鬘への抵抗が和装離れを加速させましたが、最近では逆に人気上昇中なんですよね~。結婚式でしか経験できないですし、昔の物と違って軽くてボリュームも少なく、色もほんのり茶色になっているからかもしれません。
ただ鬘はただ被れば良いという物ではなく、事前の「鬘合わせ」が必要となり、装着は専門家にしか出来ません。現在は洋髪が人気ですが、こちらのスタイルを検討してみても良いかもしれませんね。それでは次!
笄
まるで地図記号のようなこの漢字、文字を見ても想像すらつきませんよね。笄は「こうがい」と読み、こういう物なんです。
前出の鬘の髪ををまとめてるように見せる演出するものとなります。よくかんざしと同じと思われることもありますが、似て異なる物となります。
かんざし(漢字で書くと「簪」)⇒髪に飾るもの
笄⇒髪をまとめるもの
・・・とこのような違いがあります。って言うか簪の方が難しい漢字ですねw
そしてもう一つ
筥迫
一瞬「宮迫」と思ったでしょう?でも良く見るとウ冠ではなく、草冠ですね。この二文字で「はこせこ」と読みます。
こちらが筥迫です。
上の画像のように、打掛のふところに入れて持つ装身具のことを筥迫と言います。
筥迫は江戸時代に大奥や武家女性が懐中に入れた紙入れのこと。他にもお守りやらお金やらといろんな物を入れていたようなので、現代の物よりはサイズ的に大きかったと思いますが、時代が進むと共に簡略化され、現在では和装のアクセサリー(装飾品)としての機能しか持ち合わせていません。要するに昔はエチケット用品を入れる小さな箱だったんですね。
まとめ
打掛は打掛そのものはもとより、関連する様々な品々までも奥深いものです。全てに意味が有り、想いが込められているのもです。それを一つ一つ紐解いていくと結構楽しいですし、知識も身につきます。
みんなが知っていることを知っていても自慢にはなりませんが、知らないことを知っていると自慢できるものですよね?ま、問題はどこでこんな打掛に関する漢字が話題に上がるかですが、もしそんな時が来たら絶対に「博学ですね♡」と言われること間違いなしです!
それぞれの読み方、そして指すものはご理解頂けたでしょうから、次は漢字の書き取り練習しましょ~!でも私も読めはしますが、書けませんけどねw
白無垢?色打掛?それとも・・・今人気の婚礼和装は何?
婚礼和装には「白無垢」「色打掛」「黒引き振袖」など様々な種類がありますが、その時折々で人気が変わります。さて今人気の婚礼和装は一体」どれなのでしょう?
今一番人気は色打掛
多分皆さんもネットなどでよく見かけると思いますが、色打掛が人気です。
やはり華やかですし、お好みの色のものを選べるのが嬉しいですよね。当店では「和装前撮り」を多くのカップル様にしていただいているので、選ぶ婚礼和装の傾向が丸わかりです。また結婚式の披露宴でもカラードレスの代わりにこの色打掛を選ばれる方が増えています。
白無垢を選ばれる方も急増中
色打掛とはまた違った雰囲気の白無垢。その白は清廉性を感じさせ、まさに「花嫁」そのものです。そんな白無垢を和装前撮りで選ばれる方が急増中です。特にロケーションでの撮影となると、季節の木々の色が白を映えさせてくれます。
白無垢とはまた違った魅力が白無垢にはあるんです。
7〜8年前は黒引き振袖が絶大な人気でした
当店にも「黒引き振袖」を取り揃えていますが、最近では以前ほどお問い合わせはありません。それでも黒引き振袖の魅力は捨てがたいものがあります。
「凛」とした雰囲気、アンティークを思わせる佇まいが黒引き振袖の魅力です。
和装全般において、一番格式が高いとされる色はそもそも「黒」なんです。留袖、黒喪服、黒紋付など和装の最高礼装と言われるものは全て黒なんですね。そう言った意味では黒引きを選ぶという選択もありですね。
白無垢が「あなた色に染まります」という意味なのに対し、黒引き振袖は「あなた以外の色には染まりません」ですね。
さらにその前はこんなのも流行りました
一時、こんなこんな婚礼和装もブームになりました。
オーガンジー素材で作られた、通称「新和装」です。
結婚式での和装ばなれが顕著になり始めた頃に、和装メーカーさんが起死回生を図って生み出した和装です。軽くてちょっと洋装っぽい雰囲気が花嫁たちに支持され、ブームになりました。どこかドレスを思わせる感じもしますね。当店もまだ何着かありますが、全く動いていないのが現状です。
でももしかしたら近々この新和装の人気が再燃するかもしれません。
再ブームを先取りしてみるのもいいかもしれませんよ!軽くて、動きやすくて、個性的なので注目されること間違いなしです。
このように婚礼和装にも流行りというものがあります。
ドレスにはドレスの魅力があるように、和装にも和装の魅力があるのです。決して身近なものでありませんから、その魅力は直接その目で見て、肌で触れて、着てみないとわからないこともあります。
例え「和装は着ない」という選択を結果的にすることになったとしても、まずはその可能性を排除せずに寄り添ってみてください。婚礼和装もドレスと同様にその時にしか着ることのできない衣装です。せっかくの「その時」には和装も洋装も楽しんだ方が思い出も2倍になることと思います。
打掛の自由度は皆さんの想像をはるかに上回ります
皆さんは「打掛」という言葉を聞いたらどんなイメージを思い浮かべますか?
ちょっと古臭い?
堅苦しい?
かわいい?
綺麗?
豪華?
憧れ?
重々しい?
・・・人それぞれ違ったイメージがあると思います。
よく打掛を【日本の伝統的婚礼衣裳】とか【豪華絢爛の花嫁衣裳】などど表現されることが多く、間違いのない表現だと思います。でもやっぱりちょっと堅苦しいイメージを持たせてしまうのかもしれません。
現在では積極的に打掛を希望される花嫁も急増していますが、果たしてその理由とは何なのでしょう?
いくつか挙げられると思いますが、打掛にはドレス以上にコーディネートや色使いに自由度があることがわかってきたからなのかも知れません。コレまでの打掛のイメージとはこんな感じではないでしょうか?
清廉で美しく、手を触れてはいけないような厳かさ・・・・。確かに打掛の魅力の一つでもあります。
ちなみにこちらの場合は正統的なコーディネートです。簡単に説明しますと・・・
上の画像のように、打掛の中に着る掛下や懐剣やハコセコと言った小物が全て「白」が基本と言えば基本です。「嫁ぐ家の色に染まります!」という意味合いがあるので、長年にわたってこのような【白×白】のコーディネートが一般的でした。
でもですね、「伝統」とか「文化」とかいわれる物は誕生した時から何一つ変わらずに伝承されたものなんてほぼ無いに等しいんです。簡単に言えばその時代その時代のニーズに合わせて変化できたからこそ受け継がれる訳です。そりゃそうですよね、どんな時代においても魅力を感じないものには誰だって見向きもしませんからね。
そして現在、この打掛という伝統文化も変化の真っ最中です。
例えばこんな感じに・・・。
掛下を赤の七宝柄にするだけで、白無垢の雰囲気が劇的に変化。
もちろん色打掛にも相性抜群です。
また更に自由度がある組合せがこちら。
掛下を青の菊小紋柄にするとまた違う味わいになりますね。
掛下の青と相反する赤の色打掛との組合せも意外に素敵だと思いませんか?
このように白無垢も色打掛もこれまではなかったコーディネートを自由に楽しめる時代になってきています。元々日本の和装は多色の色使いを楽しむ衣裳ですから、人それぞれの好みに合わせてコーディネートが楽しめるんです。ね、結構自由度があるでしょ?
ま、自由度があるとはいえ掛下に「スカル柄」や「迷彩柄」を合わせて良いものかと問われたら、「そりゃ止めときなはれ~」とお答えすると思います。だってコーディネートはそれぞれを相乗効果により、更に素敵に見せるテクニックですからね。取り入れることで台無しになるようなコーディネートはコーディネートとはいえないと思うんです。
そもそも迷彩柄の掛下なんて無いですね(もしかしたら今後生まれるかも!?)
ちなみに掛下にはこんな柄もあるんですよ。
市松模様。
これは「かわいい打掛姿」になること間違い無しです。ネットでもよく見ますよね。
麻の葉柄。
少々古典的な柄に見えますが、メリハリの効いた色合いが返って新鮮さを感じさせますね。
打掛は日本女性が本当に美しくなる衣裳です。
特別な時の特別な衣裳であり、いつでも着ることができるものではありません。ってか結婚という節目にしか着ることができないものです。確かにドレスは女性にとって幼少の頃からの憧れの衣裳だと思いますが、負けず劣らず打掛も素敵で素晴らしい衣裳なんです。
まず皆様にお願いしたいことは、まずは打掛も選択肢の一つとして頂きたいということ。最初から可能性を排除しないで下さいね。
身近なものでないからこそ初めて知る魅力もありますし、実際に手に取り、身に付けてみないとわからないことがたくさんあります。結婚式では美しいドレス姿とともに、魅力的な和装姿もご家族やご友人に披露してみてはいかがでしょう?間違いなく喜んで頂けることと思います。
「でもやっぱり結婚式はドレスがいい」
そんな選択をした方は是非和装前撮りをしてください。写真だけでも心に残る思い出となるはずです。
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