結婚式で花婿、または花嫁のお父様がご着用される礼服は殆どの場合がモーニング(またはモーニングコート)です。
「殆んど」という表現をしたのは準礼装であるブラックスーツや日没後の結婚式でタキシード、または黒紋付/仙台平という和装をご着用される場合もあるからです。それでも軽く90%以上のお父様がモーニングをお選びになります。
このモーニングに関して、最も多いお問い合わせはサイズのことです。
普段着る洋服のように「S・M・L 」というサイズ展開ではなく、身長と身幅などで細かくサイズが分かれています。
身幅はY体・A体・AB体・B体・E体・EL体と分かれており、身長は2~9まで分かれています。
※上記は当店の場合であり、EL体の上にO体があったり、身長サイズでは10以上も用意している店舗もあります。
例えば身長175㎝、ウェストが95㎝のお父様の場合、数字から判断すると身幅は「B体」、身長は「5」となりますので【B5】というサイズが適していると判断できます。しかし、数字だけではわからない部分もあるんです。
手足の長さだったり、お腹の出具合、肩幅や胸の厚みなど、例え同じ身長同じウェストサイズで人によってかなりの差があります。なので【B5】というサイズのモーニングが必ずしも身体にフィットするとは限りません。
当店の場合(他店でも同様だと思いますが)、【B5】というサイズを基準にしながらもご試着頂くことで「パンツはB4」にしたり、「ジャケットとベストはE4」にしたりとお客様に快適にご着用いただけるようご案内しています。
ちなみに殆んどのモーニングのパンツには「アジャスター」がついており、7~8cm前後ほどならウェストを伸縮できるようになっています。
【ジャケットに関して】
モーニングのジャケットに関して大切な事は以下の通りです。
・肩が落ちない
・袖はシャツが1~2cmでるくらいの長さで
・ほんの少しだけ窮屈を覚えるくらいのサイズ感
これだけでかなり素敵に着こなせます。
【パンツに関して】
モーニングのパンツに関しての大切な事は以下の通りです。
・裾はワンブロックするくらいの長さで
・ウェスト部分はぴったり過ぎず、やや余裕のある大きさで(サスペンダーでしっかり着用)
・基本的にハイウェストのパンツですが、あまり深く履かない
どうせならカッコ良くきこなしたいものです。
【その他のおすすめ】
やはりお伝えしたいのはモーニング着用時に履くシューズに関してです。
基本的には黒の革靴でしたら問題ないのですが、ご両家にとって特別な一日です。せっかくなら靴にもこだわってみてはいかがでしょう?
モーニングは正礼装の衣裳ですから、やはり靴も正礼装用の物をお履きになられるとグッと格も上がります。
正礼装用とされているのは「ストレートチップ」または「プレーントゥ」という黒革靴となります。お持ちの方も多いとは思いますが、意外とご存知ない方もいらっしゃるんですよね。
これらの種類は結婚式はもちろんのこと、喪でもOKですし、ビジネスにもOK。デニムに合わせてもかっこいいので、もしお持ちでないのであればこの機会に一足ご購入されてみてはいかがでしょう?
汎用性が高いので一足あるととても便利です。但し、お手入れだけは欠かすことのないようにお願いします。
次に靴下です。
基本的に「黒系」とされておりますが、素材的には綿はカジュアルすぎるのでお選びにならないようお願いします。薄手の光沢のあるポリエステル製がいいかもしれません。折柄としてのストライプはありですが、ワンポイントなどがあるものは避けた方が良いと思います。
時折、「主役じゃないから・・・」と仰るお父様もいらっしゃいます。
確かに主役ではないかもしれませんが、「お父様」というお立場は大変重要なメインキャストのお一人となります。それだけに注目されることもおありかと思いますので、モーニングの着こなしや小物のチョイスなどにこだわって、素敵なお父様を競るぷプロデュースなさってみてはいかがでしょう。
きっとお嬢様、息子様も喜んでくださることでしょう。