結婚式 には何を着たらいいの? 30代(既婚)の姉の場合

ご家族、ご親族の結婚式に何を着たらいいのか?


結構悩まれることってありますよね?新郎新婦とのご関係、お立場などで違ってきます。


なのでこのことについてはシリーズ化し、細かく分けてお届けしたいと思います。



今日は第一回。

お立場的には新郎または新婦のお姉さまで、すでにご結婚されている場合です。


昔ながらの観点でいえば、正式には黒留袖となります。しかし現在では年代によっては着る方は少なくなっています。

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例えばお姉さまが30代の場合、殆どと言っていいほど黒留袖にされることはありません。40代、50代と年齢を重ねるにつれて黒留袖を選ばれることが多いと感じます。


そして黒留袖の次に格が高い和装といえば、色留袖です。

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様々な色があるので、年齢に合わせてお選び頂けます。


しかし現在、当店において一番選ばれる和装は訪問着かもしれません。

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色留袖と同様に色合いも多岐に渡り、柄によって華やかにしたり、ちょっと落ち着いた物にしたりと選びやすいからなのかもしれません。


この他、和装でいえば付け下げ色無地などがございますが、「お姉さま」というお立場を考慮すると当店としてはあまりおすすめして下りません。

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当店abitoのウェブサイト 慶弔衣裳ページを覧下さい


またこれらの和装でなく、洋装にされる方もいらっしゃいます。

和装にするか?洋装にするか?

これも迷いどころではありますが、結婚式のスタイルや会場の雰囲気に合わせて考えてみると良いと思います。

例えばレストランウェディングやご家族だけの結婚式であれば、和装でなく、よそ行きのお洋服でももちろん大丈夫です。しかし新郎新婦の上司や同僚の方々を多くお招きする場合は弟、あるいは妹様の体裁も考えてあげてください。この場合、あまりカジュアルすぎると「お姉さま」という立場にそぐいません。

黒または色留袖姿でご挨拶すれば、「しっかりとしたご家族だ」と思っていただけるはずです。



【まとめ】

ここまで簡単にご説明しましたが、近年の結婚式は以前と違い「こうでなくてはなならい」という概念がかなり薄れてきています。ある意味「何でもあり」という風潮がありますが、「何でもいい」わけではありません。

やはり結婚式の主役は新郎であり新婦様ですから、お二人がお招きしたゲストの方々に対して失礼のない身だしなみをすることがお二人のためにもなります。それでも判断がつかない場合はご家族、ご親族で話し合ったり、直接新郎新婦にご相談してみてはいかがでしょう。

TPOに合わせて衣裳を選ぶのも大人の嗜みですからね。

小物だけのレンタル・販売品は完全オリジナルの紙袋でお渡ししています

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さて今回は「衣裳」ではなく、その衣裳をお届け・お渡しする時になくてはならないもののお話。


スパーではレジ袋があるように、当店のような貸衣裳店にも専門の入れ物があります。

例えばドレスを納品するときにはこちらを使います。
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当店オリジナルのドレスケースです。



そしてタキシードやモーニングなどはこちら。
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左右に大きめのポケットがあるので、こちらに付属する小物をいれたりします。



洋装はこのように袋状のもので納品、あるいはお渡ししています。



一方、和装の場合は箱になります。
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ちなみに左側の大きい箱は白無垢や色打掛用、右は留袖や振袖、七五三用の箱になります。




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留袖の場合、この箱に留袖・帯・長襦袢・草履・バック・その他小物一式が入ります。左手に見える紙は「チェック表」で、何を入れてあるかお客様がわかるようにしています。




このように衣裳+小物のセットでのレンタルの場合は専門の入れ物があるのですが、「ちょっとした物」に関してはこれまで無頓着でした。ちなみにちょっとして物とは「小物だけのレンタル」だったり、足袋や肌着などの販売品のこと。またヘアメイクリハーサルのために髪飾りやティアラなどをお貸しすることもこれに含まれます。



そしてこのちょっとした物に対応するためにご用意したのがこちらの袋。
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なんてことのないシンプルな無地の紙袋ですが、ど真ん中にご注目!



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abitoという店名と、当店のキャラクターである熊のアビコが!!!!



いわゆるDIYですが、これだけで世界に一つだけのオリジナル紙袋になりました。このマークはスタンプで押しただけなので簡単に増産できちゃいます。



そしてそのスタンプの正体は意外ですが、何と消しゴムです。
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以前に宇都宮の「とっとこ堂」さんにオーダーして作って頂いたものです。

価格は覚えていませんが、結構お手軽でした。




やはりこの消しゴムはんこの一番の良さは「手作り感」につきます。機械では出すことのできない柔らかさ、温もりが伝わりますね。

写りもいいですし、押しやすいですし言うこと無しで大満足です。何よりカワイイですよね。




そんな作り手さんの想いがお客様にも伝わればなぁ~と思っています。




ということで、当店では小物だけのレンタルも大歓迎です。

「帯だけレンタルしたい」
「草履だけ足りない」
「ティアラを探している」


こんなご要望にもお応えしていますので、どうぞお気軽にご相談ください。


abitoのオフィシャルサイト⇒こちらをクリック!

☎ 028-655-0975
info@kaede-abito.com

 

【当日フリーでお越しのお客様へ】 ご来店前に 電話で状況をご確認くださるとスムーズです

今年は年明けからたくさんのお客様にご来店頂いています。本当に有難く思っています。


毎週のことなのですがやはり土日と祝祭日はご来店が多く、「ご来店の予約をされたお客様」と共に「フリーでご来店」のお客様が半々になっています。もちろんどちらのお客様も当店にとって大切なお客様です。

ここ数週間はフリーのお客様もタイミングよくご来店くださっているので、お待たせすることなくご案内できているので胸をなでおろしております。例え予約はしてないにしてもやはり待たされるのは、どなたにとっても嫌なものです。私だってそう思います。



しかしながら当店は「ご来店予約者様優先」とさせて頂いております。

もちろんフリーでのご来店でも先客がいなければそのままご案内いたしますが、ご予約様で埋まっている場合にはお待たせしてしまうこともあります。


「ちょっと時間が空いたから、ちょっと行ってみようか?」
「近くに来たから覗いてみよう!」
「予約するの忘れちゃったけど、何とかなるでしょ!」
「まずは下調べに・・・」


このようにフリーでご来店くださる方には様々な理由があるかと思います。そして「必ず予約してください」とは申しませんし、フリーでのご来店も大歓迎です。


ただ何より心苦しいのは「お待たせしてしまう」こと。



せっかくご来店くださったのに、混雑しているからと言ってご案内できないのが本当に心苦しく、申し訳ない気持ちになります。


そこでご提案というか、ある意味お願いをさせて頂きます。

当日に予約無しでご来店される場合は一度お電話下さい



そうすれば「○○時頃ならご案内できます!」、「今なら大丈夫です!」「あと1時間お待ち頂けますか?」と状況をご説明できます。そしてお待たせすることを避けることができます。


「予約」という行為が面倒くさいこともありますし、うっかり忘れてしまうこともあります。

でもせっかくのお休みですから、待ったりすることで時間を無駄に過ごしたくはないですよね。当店としましてもそれは不本意なことです。


ですからまずはお電話で混雑状況をご確認くださいませ。何卒お願い致します。


☎ 028-655-0975

特別な日は自分で作ることができます。大人の家族写真。

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知ってました?

家族と過ごす時間て意外と少ないんです。

えっ?「毎日毎日家に帰れば子供がいるのに少ないわけないじゃん!」ですって?


それは今だけです。


当たり前ですが子供は日々成長し、あっという間に大人になります。

あっという間に小学生になり、中学・高校となり、就職や進学で外に出てしまいます。こう考えると子供と一緒に過ごす時間は20年くらいですかね?


外に出たとしても家族は家族ですが、結婚したりすると自分の子供が自分の家族を持つようになります。


思い出してください。

子供が生まるとやたらと写真を撮りませんでしたか?

何気ない時、入学式、卒業式、運動会、旅行。そして七五三などではフォトスタジオなどで家族写真を撮ったりしますが、子供が成長にするにつれて家族で写真を撮る機会は殆どなくなります。結婚式が最後になるなんてことも・・・・。

日本はアメリカのように毎年家族写真を残すという習慣がありません。

でもこちらのご家族は「大人の家族写真」を残すことを希望しました。そして撮影した写真がこちらです。

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ご両親と三人の息子様たち、そしてお嬢様の六人家族。

男性全員が最高礼装である「五つ紋黒紋付」と「仙台平」の組合せ、奥様はご自分の訪問着、そしてお嬢様は小振袖をお召しになっての撮影でした。撮影場所は和の風情を感じる美しい竹林でした。

こんな写真もあります。
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やっぱり番傘は雰囲気を更に盛り上げてくれます。

一人で着ても和装は良いものですが、こんな感じで家族全員となると「かっこいい」の一言に尽きます。

この他にはこんな写真が・・・。
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父と三人の息子。

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母と娘。

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兄妹だけで。

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夫婦水入らず。

「こんな家族写真を撮りたい!」と企画したのはお母様です。

三人の息子さんは現在、大学で全員が東京で生活されています。もう大人ですからそれぞれの生活があり、小さかった頃のようにいつも一緒にいられるわけではありません。

そして家族写真を撮る機会はもう殆どなく、次は誰かの結婚式。でも結婚式は何かと忙しく、ゆっくりと撮影する時間もありません。

「この機会を逃したらもう家族写真は撮れないかもしれません。ですから息子たちには強制的に帰省させ、この機会を設けました」

奥様のお言葉です。


そうなんですよね。

お子様が小さければ、一緒に生活されていれば「いつでも撮れる」と考えがちですが、いつの間にか時間が過ぎてしまうものです。離れて暮らしているからこそ思うことなのかもしれません。


入学式・卒業式・七五三・成人式が過ぎてしまうと特別な機会はもう訪れません。でもご家族にとって特別な機会はご自分たちで作り出すことが出来ます。

今回のこのような家族撮影も特に節目があったわけではありません。

でも「特別な節目ではない日に特別な撮影をすること」。これこそが本当の特別なことなのかもしれません。


これらの写真はご両親にとっても大切な物となりますが、お子様達にとっても特別な宝物になることでしょう。間違いなくこの写真を見てこの日を懐かしみ、その存在に感謝する日が来ることでしょう。

特別でない日に特別な和装で、特別な撮影。

ご家族にとって宝物となる大人の家族写真をお勧めしています。

この写真、和装を着ているからこそ更に素敵に見えるのです。

夕暮れ時はドラマティック!和装前撮りはロケーション撮影がおすすめ

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太陽の光がオレンジに変わる夕暮れ時も絶好のシャッターチャンスです!

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伸びた影もちょっとした演出になります。


同じ場所でも時間によっては全く違う印象となるので、ロケーション撮影を検討されているなら「時間帯」も考慮して見てはいかがでしょうか?


物悲しく、切なさを感じる夕暮れ時ですが、ドラマティックな時間帯でもあるのです。

今だけでいいのか?それとも未来への贈り物とするか? 成人式での花魁風を考える

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今年も成人式で様々な話題がありました。

荒れた式典、一般的に見て「?」と思うような成人衣裳などなど毎年騒がれますよね。


以前にもブログに書きましたが、成人式で振袖を花魁風に着ることについて考えてみたいと思います。


まずはそもそも花魁とはどんなものなのか?

現代には無い職業なので正確に例えることは難しいですね。ウィキペディアでご覧頂ければある程度把握して頂けると思います。もちろん職業に貴賎はありません。どんな職業も誰かの役に立つためにあるものですからね。

問題は「花魁」という職業が何かということではなく、成人という節目に「花魁姿」を何故するのかということ。一般的に現代の成人式では女性は振袖を着ますが、これは振袖が和装でも上位に位置する礼装だからです。大切な節目にはそれに応じた服装がふさわしく、その節度を守ることこそが大人の第一歩です。

花魁姿は違うと言わざるを得ません。

近年の花魁風の振袖姿は「肩を出す」「帯を前で結ぶ」ことがイメージされると思いますが、そもそも本来は花魁は肩を出しません。1af264e5d9ee85274df9e3fc3d2fbdf3
着物の衿口を開き気味に着付けてはいますが、ご覧のように肩は出して無いんですね。つまり近年の花魁風の着付けは間違った解釈ということになります。

そして帯の前結びはそもそも「帯の豪華さ」をひけらかすと同時に、男性が帯解きしやすいためとも言われています。現代の振袖の帯とは全く別物なんです。



また現在の振袖は花魁風に着付けることを想定した物ではないので、そのように着付けると間違いなくしわ寄せが現れます。上の写真をご覧頂くとお分かりだと思いますが、花魁の着物はふくらみがありますが、振袖は直線的に着付けるもの。肩を出すことにより、背中はその分生地が寄ってしまい美しくありません。

つまり物理的に無理があるわけです。


・・・とこのようなことを書いても、どうするかはご本人次第。

一見華やかに見え、個性を感じるので女性が憧れることも理解できます。どなたにも変身願望ってありますものね!


でもそれでも成人式で・・・これはちょっと違うのではないでしょうか?個人的な楽しみとしてされるのは全然OKですし、良い記念になると思います。でもある意味公式の場で、大人への第一歩の日にするのは深慮されるべきだと思います。


とは言え、花魁風雨の着付けを推奨する貸衣裳店が有るのもまた事実。

「振袖を借りてもらうためにはなんでもする」という方針を持つお店もあれば、伝統文化を啓蒙しつつ振袖を借りて頂くお店もあります。確かに現代は全てにおいて多様化が進んでいますから「何でもあり」ですが、「何でもいい」わけではありません。


『成人式の時だけ楽しければいい』と考えるのもわかりますが、果たしてその姿は未来の自分や家族への贈り物となるでしょうか?

花魁風の姿はいつでも出来ますが、成人式はどなたにも等しく一生に一度しかありません。その一度を使ってしまっては勿体無いと思いませんか。


先日、気になる存在の同業のフォトスタジオさんのウェブサイトを拝見した所、堂々と花魁風に着つけた振袖のお客様の写真が掲載されていました。そのサイトには「振袖マナー」やら「豆知識」やらの特集があるのですが・・・・今は全く気にならない存在になりました。


当店では振袖の花魁風着付けはこれまでも、そしてこれからも一切お受けしません。

理由はそれがお客様のためにならないと考えていますし、成人式がどういうものか理解しているから。つまらない、お客のニーズに応えないお店と思われても全く構いません。

だって嫌な仕事はしたくないですから。ただそれだけです。

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やっぱり売らないと売れません

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どんなに良い物があっても、知って頂けないとその存在は「無いに等しい」ものです。


当店abitoは業種でいえば「貸衣装業」となり、一般的には衣裳をお貸しして売り上げを作る会社です。しかし弊社に関しては「衣裳をお貸しすること」が仕事ではなく、「衣裳でどんなことができるか」をご提案し、そして衣裳を着ることでかけがえの無い思い出を創出することが仕事だと考えます。


そして現在、ウェディングはもちろん七五三や成人式などでご提案しているのが「ロケーションによる前撮り撮影」です。

閉ざされた空間のフォトスタジオではなく、開放感溢れ、季節や気温・風の匂い・太陽の日差しを感じながら撮影できる野外での撮影は緊張もほぐれ、楽しく撮影できること間違い無しです。


 

何故このロケーション撮影をご提案するのか?

それはこの素晴らしさ、価値観を知っているからこそです。自分が「本当に良い物」と思っていなければ、やはりどこか綻びが見え隠れし、お客様は敏感に感じ取りますからね。


今年より始まる成人式、そして七五三のロケーション前撮りがとても好評です。そして続々とご成約頂いております。
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何故ここまでご成約頂けるのかを冷静に考えてみると、そこ答えはやはり「売っているから」だと思います。

ロケーション撮影の魅力・おすすめする理由を余すことなくご説明し、そしてイメージして頂く。これこそがとても大切なことなんですね。


スタジオでの写真撮影は多くの方にとっては何度か経験していることなので、ある程度どんな感じかはご理解されていますが、ロケーション撮影は初めてという方が殆どです。初めてのことはワクワクしますし、イメージも膨らみます。もちろんお仕事をいただく我々としてもワクワクしてます。


同じ場所・同じライティングで撮影できるスタジオ撮影と違い、ロケーション撮影は時間と共に太陽の光が変化したりして条件が変わります。そしてロケ地によっても撮影のテイストが変わるので、それぞれの撮影が全てオリジナルです。そう、世界に一つだけのものとなります。

 

 

【お客様の大切な節目に、世界に一つだけのオリジナルな撮影をご提供すること】

衣装やスタジオ、ヘアメイクなど、一つ一つにこだわっても、それはウェディング、七五三、成人式の思い出を作る一部に過ぎません。やはりこだわるのは最終的なもの、撮影で言えば画像であり、体感した思い出ですよね!

ちなみに本日ご成約頂いた成人式のお客様には岡田記念館でのロケーション前撮りを、そして七五三のお客様には日光の田母沢御用邸でのロケーション前撮りをご予約頂きました。一昨日は成人式の前撮りで桜ロケをお決め下さいました。


このまま突き進んでいいんだと確信できた記念すべき週末となりました。もっとがんばろうっと!!!

 

五歳の七五三 羽織袴はこれが一番かもしれません

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今年に入ってから、やたらとブログで七五三について書くことが多くなりました。でもそれだけ当店の七五三に対する想いがあるわけです。


そして本日は男のこの七五三衣裳、つまり羽織袴についてちょこっと書きたいと思います。


最近の七五三は「お宮参り」より「写真撮影」を重視する傾向が顕著に現れています。それだけに七五三に携わる店舗さんは「新作衣裳」「個性的衣裳」「ブランド衣裳」の仕入れに躍起になっていることでしょう。


五歳の男の子が着る七五三衣裳は基本的に【羽織袴】です。名称どおり、「羽織」と「袴」の組合せになります。

「ん?紋付袴とは違うの?」・・・・こう思われる方もいるのではないでしょうか?答えは「違います」ということになります。紋付袴はやはり名称どおり「家紋」が入った羽織をさしますが、羽織袴には家紋は入りません。ちょっとした違いに感じるかもしれませんが、この差はかなり大きいのです。


日本の男性和装において、最上位に位置する格を持つ衣裳の条件は「羽織が黒」「五つ紋がある」「袴は仙台平」です。現在のオシャレで華やかな七五三の衣裳はこの条件を満たしません。もちろんそれがダメということでなく、「違うんですよ」ということです。


ちょっと話がそれますが、最近歌舞伎が人気ですよね。

歌舞伎という伝統芸能そのものはもちろん、海老蔵さんやら勘九朗さん、獅童さんなどの若手役者さんも人気です。ミーハー的な観点もあるでしょうが、やはり日本の伝統文化ということに魅かれる方が多いのではないでしょうか?

そんな歌舞伎の世界で、「ここぞ!」という重要な時、例えば「襲名披露」などの場合に歌舞伎役者さんが着る和装と言えば「五つ紋の黒羽織」「仙台平の袴」です。これは大人だけでなく、次代を担うお子様達も同じです。

昨日のテレビで新しく「中村勘太郎」を襲名する勘九朗さんのご長男のドキュメント番組を見ました。

そこではまだ五歳にもかかわらず、「中村屋」の跡取りとして立派に振舞う勘太郎君の姿が写され、そして「五つ紋の黒羽織」「仙台平」の衣裳を身に纏っていました。やっぱりお子様とは言え、その姿はとても凛々しくカッコいいものでした。七五三ではないけれど、子供にとって大切な節目に着る衣裳としてはピッタリだと感じました。
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親子で着たら、より重みが増しますね!

もちろん羽織には中村屋の家紋である「角切銀杏」が・・・・。
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先祖から代々受け継ぐ家紋を身につけ、大切な大切な節目を迎える。これは日本ならではダンディズムであり、日本男児としての嗜みなのかもしれません。見た目には出さない伊達さですよね。


ちなみに当店にも七五三でご着用頂ける五歳用の【五つ紋黒羽織】【仙台平の袴】がございます。

家紋に関しては「貼り紋」を使用することで、様々な家紋に対応させて頂いています。


最近主流の七五三衣裳とは真逆のテイストで、華やかさや飾り気はないに等しい衣裳ですがそれ以上に「格」と「重み」と「伝統」に満ち溢れています。そして家紋を入れることにより、世界に一つだけのオリジナルな七五三となること間違いなしです。


流行の衣裳は新しさを感じる期間は短く、時代と共に移り変わります。しかし伝統的な「正しい衣裳」は時代に流されることなく、常に新しいのです。十年後も五十年後も次世代になろうとも常に輝き続ける衣裳はこういう物なのかも知れません。

もしかしたら古臭く、価値を感じない事もあるかもしれませんがそんなことは全くありません。ぜひ七五三衣裳選びの選択肢に一つとしてお考え頂けたら、このブログを書いた甲斐があるのかなと思います。


 

七五三のウェブページがリニューアルしました

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ブログでもこれまでお知らせしてきましたが、今年より当店アビートの七五三が変わります。

これまでは10月~11月という七五三のトップシーズンに【お着付け・ヘアメイクを施し、そして写真を撮影してそのままお宮参りへお出かけ】というプランを長らく続けてきましたが、これも去年で終止符を打ちました。


昔と違い、現在の七五三のメインは「写真撮影」であり、お宮参りではなくなってきています。


「七五三」といえば貸衣裳店という時代はもう過去のこと。今、七五三と言えば「フォトスタジオ」という時代になっていることからも、七五三における写真撮影が如何に重要度を占めているかがわかりますよね。


簡単に現在の七五三撮影の主流をご説明するとこんな感じですかね。

■ とにかくモデルのような撮影
■ あまり「和」というものにこだわらず、どちらかと言えばナチュラル系
■ アルバム重視
■ 着物だけでなく、女の子ならドレス、男の子ならスーツの撮影も当たり前


創業以来30年以上に渡り、七五三に携わってきましたが随分と変化したと実感しています。それまで「お子様の大切な節目」「伝統的行事」「日本ならではの和の文化」であったものが、フォトスタジオさんが一大変化をもたらし、現在に至っています。


当店も「写真撮影」という事業を始めてから既に十数年経っていますが、それでもやはり「衣裳店」としての根幹は揺らいでは下りません。なので、なので・・・・

これまでの当店の七五三を否定しながらも、現在の七五三とは一線を画するものをご提案し、ご提供していきます。

それに先立ち、七五三のウェブページをリニューアルしました。メイン画像はこんな感じです。
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リニューアルした七五三ページ是非ご覧下さい⇒abito七五三ページ


■モデルのような撮影ではなく、ありのままのお子様の姿を撮影
■とにかく和にこだわるロケーション撮影
■アルバム重視ではなく、撮影データ重視
■ドレスやスーツの撮影はプランに組み入れない

このように現在の七五三の主流とは一線を画すというか、むしろ真逆の方向へ舵を取ることに致しました。


その理由とはこんなことです。

・現在の七五三の主流は全ての方が受け入れているわけではない
・七五三を迎えるご両親の選択肢を増やしたい
・衣裳店だからこそ、七五三のい着物姿が最大限に映える撮影を行いたい
・そもそも社長が天邪鬼(笑)

こんなことが挙げられますが、一番の理由はアルバムや写真データという「記録」だけでなく、いつでもどこでも引き出せる思い出という「記憶」も作り出したいからです。


外でのロケーション撮影は季節・気温・気候・風・匂いを感じながらの撮影となります。毎年、撮影した季節が巡ってくるたびに間違いなく七五三撮影の記憶が呼び起こされることでしょう。どんな動きをしたか、どんな会話をしたか、どんな気持ちだったのかも脳裏に刻まれていますからね。

もちろんアルバムなどの写真も大切ですが、後日、その写真を見てどんなことを思うかということが一番大切なのではないでしょうか?


当店は貸衣裳店という、衣裳をお貸しすること、そして撮影することが業務です。でも売っているのは衣装や撮影をツールにした記憶という思い出づくりだと考えています。


十年後も二十年後も、次の世代、その次の世代へと継承できるご家族の歴史を作るお手伝いこそ我々に課せられた使命でもあるのです。これを具現化できる七五三が今年から始まるロケーションプランです。


全く興味のない方には響かないプランですが、当店の想いをご理解くださる方には「これこそ我が家がしたい七五三」と思って頂けることでしょう。お気軽にご相談もいただけますので、まずは選択肢の一つとしてご検討頂けたら嬉しい限りです。

和装前撮りにもいろいろと違いがあります

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結婚式を控えたカップル様が挙式や披露宴では着用しない和装姿を結婚式に先立ち、撮影することが和装前撮りです。


一般的に和装前撮りをするにあたっては二つの選択肢があります。一つは結婚式を行う式場で撮影するという選択、もう一つは外部での撮影をするという選択です。どちらを選ぶかはお客様次第ですが、客観的に見てこんな違いがあると思います。
 



【結婚式場での和装前撮り】

既に打ち合わせで何回も足を踏み入れている慣れた場所なので安心感はありますね。携わってくれるスタッフさんも見慣れた方が多いでしょうし、そういった面では緊張することなく撮影ができることと思います。価格的には外部で撮影するよりもしかしたらお高めかもしれません。

打ち出し価格はそこまで高価に感じなくても、内容を見るとちょっと寂しく、結局はオプションを追加することになり外部と比べて割高になるなんてことも。また現在の結婚式場、特にゲストハウスなどはドレスとタキシードに似合う外観、内観となっているので、和にこだわった前撮りをご希望される方は必ずしも満足されることがないかもしれません。




【フォトスタジオなどの外部での和装前撮り】

かなりお安いプランを用意しているフォトスタジオも多く、コストパフォーマンス重視ならこちらかもしれません。但し、やはり安いプランには必要最低限の内容しか含まれていないことが多いのもまた事実。そして初めての場所なので、どちらかといえば「アウェイ感」を感じるかもしれません。

また現在のフォトスタジオは「ナチュラル系」が多く、和に特化した雰囲気のスタジオは殆どありません。しかしシンプルな撮影が叶えることができます。

フォトスタジオの最大の弱点として(もちろん全てのフォトスタジオではありませんが・・・)、和装前撮りするための白無垢、色打掛、紋付袴などの和装の品揃えが寂しいということがあります。選べるほどの点数がなく、ある意味消去法で衣裳を選ばなくてはならない場合もあるようです。もちろん充実しているスタジオもありますが、どちらかと言えば少数派のようですね。


ここまでの意見はあくまでも一般的に、そして客観的なものです。決して否定至上主義ではありません。

公平にする上でも、当店の和装前撮りについても客観的に見て行きたいと思います。

まず前提として、当店の和装前撮りはその殆どがロケーション撮影です。スタジオ撮影も行っていますが、比率で言えば8:2、もしかしたら9:1くらいかもしれません。

ロケーション撮影の最大のメリットは「和にこだわった前撮りが可能」であることです。歴史ある重要文化財、日本庭園や日本の四季を感じながらの撮影はまさに和にどっぷりと浸かったものとなります。また移動したり、座ったり、歩いたり、あるいはジャンプしたりとスタジオでの撮影ではできない事も叶えることができます。

もちろんデメリットもあります。

季節や天候に左右されますし、意外と着ると重い打掛を着ながらの移動や歩行はとても疲れます。時間もスタジオ撮影の2~3倍もかかりますし、費用もそれなりです。しかし体で体感したことは間違いなく記憶に刻まれます。人間は楽なことは忘れがちですが、そうでないことは忘れないものです。

何より一生に一度の和装撮影です。洋風の素敵な結婚式場においてドレス姿で披露宴をされるのであれば、やはり和装前撮りは和に特化したものが最高だと考えています。


もちろん選ぶのはお客様です。

どんな和装前撮りにもメリットとデメリットがありますが、まずは「和装姿をどんな風に残したいか?」を考え、「撮影した日を記念となるようにするかどうか?」をお考え下さい。この二つを考えれば、自ずと答えが出てくると思います。


いずれにしても打掛姿、紋付袴姿はこの時にだけしか着れないものです。挙式や披露宴では着用しなくても、一生の思い出として写真を残すことはとても大切であり価値のあることです。「やっぱり和装前撮りしておけば良かった・・・」と数年後に思わぬように、まずは徹底的に検討して見てはいかがでしょうか?